- 予算区分
- BD 環境-環境技術
- 研究課題コード
- 0809BD003
- 開始/終了年度
- 2008~2009年
- キーワード(日本語)
- エピジェネティクス,グローバルなDNAメチル化,ヒ素
- キーワード(英語)
- epigenetics, Grobal DNA methylation, ARSENIC
研究概要
環境化学物質の曝露が、生体の各種臓器においてエピジェネティクス作用を示すことを検出可能とするために、環境化学物質によるグローバルなDNAメチル化変化に着目したスクリーニング法を確立する。この研究によって、環境化学物質のエピジェネティクス作用を含めたリスク評価システムの構築に資する。
研究の性格
- 主たるもの:技術開発・評価
- 従たるもの:基礎科学研究
全体計画
化学物質を投与したマウスの臓器について、1)比較的簡便に行えるMS-AP-PCR (メチル化感受性Arbitrarily primed PCR) 法や、より網羅性の高いMeDIP-Seq法などを用いて、DNAメチル化変化を検出可能とする方法の検討を行う。2)DNAメチル化やクロマチン制御と関連する因子群であるDNAメチル化酵素群、DNA脱メチル化酵素、メチル化DNA結合タンパク質群、ポリコーム蛋白質複合体群の発現変動を解析し、DNAメチル化変化と相関よく変動する因子の検討を行う。3)上記1,2)の結果を総合的に解析し、環境化学物質によるDNAメチル化変化スクリーニング法の提案を行う。
今年度の研究概要
普通食(MSD)、低メチル食(MDD)または低メチル食+ヒ素飲水投与(MDD+As)によって飼育したマウスについて、MeDIP-Seq法のデータを完成させる。MeDIP-Seq法、MS-AP-PCR法、およびDNAメチル化に関与する酵素・蛋白質群の変動を総合的に評価し、ヒ素のエピジェネティクス作用をよりよく検出する方法を提案する。また、他の化学物質の影響検出に応用し、適用範囲を検討する。
備考
共同研究者:広島大学 菅野雅元、研究協力者:環境研 立石幸代、鈴木武博、佐野友春、九州大学 馬場崇