- 予算区分
- AG 特別研究
- 研究課題コード
- 0305AG494
- 開始/終了年度
- 2003~2005年
- キーワード(日本語)
- POPs様汚染物質, 有機フッ素化合物, PFOS, 多環芳香族炭化水素
- キーワード(英語)
- POPS-LIKE COMPOUNDS, ORGANOFLUORINE CHEMICALS, PFOS, PAHS
研究概要
ダイオキシン類など環境残留性、生物蓄積性、毒性を持つ環境汚染物質(POPs様汚染物質)への取組み・対策強化に関するこれまでの研究を踏まえつつ、「環境モニタリングによる実態解明」と「発生源評価」、「分解技術の確立」を柱とする取り組みのための基盤科学技術開発、情報整備を課題として以下の研究を進める。意図的生成物質の中で取り組みが遅れていた有機フッ素化合物の例としてPerfluorooctane Sulphonate(PFOS)及び類縁化合物を取り上げ、(1)分析法の整備、モデル地域(東京湾)の汚染状況把握、(2)廃棄処理まで含むマテリアルフローの概要把握、(3)分解条件の検討と基礎的な方法論の確立、(4)PFOS特有のバイオマーカー(曝露指標)の探索と環境モニタリングへの適用可能性の評価、をそれぞれ目標として研究を進める。また、燃焼起源の非意図的生成物質への取り組み強化のために、(5)発生源として生物由来の生ゴミや紙等と化石燃料を区別できる14C測定法を大気試料中化学物質に適用して発生源の寄与を推定する手法の確立と有効性評価を実施する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
PFOS類について、1)一斉分析法の開発、2)魚類を用いた曝露指標の開発、3)マテリアルフローの追跡調査、4)分解手法の基礎研究を開始する。また、5)大気中汚染物質の抽出、精製法の検討を開始する。1)の分析法を東京湾試料に適用し分析を始めるとともに、5)については14C測定のための手法開発を実施する。開発した手法の評価、研究のとりまとめを行う。
今年度の研究概要
東京都内と東京湾を中心にPFOSの環境動態に関する情報を蓄積するとともに、暴露による誘導蛋白の同定、PAHs化合物毎の14C測定による起源探索研究をさらに継続して、手法の確立と評価を行う。
備考
東京都環境科学研究所,東京都下水道局,東京大学,東京薬科大学,海洋研究開発機構と共同研究を実施。