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 冬来たりなば,春遠からじ。枝の先の小さな芽。少しずつ遅くなっていく日没時刻…。特に冬の寒さが苦手な人間にとっては,厳しい寒さの中にも見い出される小さな春の象徴は嬉しいものだ。しかしながら,冬が冬らしくなかったり,春の訪れが以前よりも早すぎたりすると,「地球温暖化の現れではないか」と,逆に心配が先立ってしまうから難しい。実際,今年の正月休みには,ビワの木に花が咲いていたり,アロエの花が咲いているのを見て,生態系の狂いの一部かと考えたりした。

 今無理して二酸化炭素を減らさなくても将来の技術に任せればよい,という議論は,今,国民にお金をばらまく代わりに将来消費税を上げようとしている昨今の政治状況と似ている。すべての負担を将来世代に押し付けて楽をし続けようとする現世代の考え方を,将来世代はどのように思うだろうか。平成21年,成人式も平成生まれが占めるようになった世の中に,昭和生まれは問いかけたい。

(Y.K.)