2018年3月30日
CCSなどに由来するアミンの大気化学
コラム3
化石燃料の利用で発生するCO2を大気に放出することなく回収し、地中に貯留する技術をCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)といいます(*)。その技術のうち、CO2吸収剤を用いて排気ガスからCO2を分離・回収する「化学吸収法」での、CO2吸収剤の有力候補に有機アミンがあげられています。そのため、化学吸収法によるCCS技術実証と並行して、化学吸収剤として使用するアミン類やその劣化物の環境リスクについても十分に評価することが必要です。
私たちはスモッグチャンバーを利用し、大気中に放散した有機アミン類がどんな化学反応により除去されるか、大気反応によりニトロソアミン(発がん性が疑われている物質)のような健康に害を及ぼす可能性のある物質がどの程度生成されるのかを評価するための基礎データを取得しています。また、有機アミン共存下での光化学オゾンやエアロゾル生成など、大気質に及ぼす影響評価も研究しています。
*環境展望台を参照
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