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「広域大気汚染(酸性雨)研究」の全体構成

 課題1〜5は地球環境研究総合推進費で,課題6文部科学省科学研究費補助金と国立環境研究所特別研究で実施しています。

課題1 日本周辺の海上における航空機観測研究(平成2〜13年度)

 東アジアの広域大気汚染を調べるために,日本海,黄海,東シナ海などアジア大陸と日本の間の海上においてオゾン,NOx,SO2やエアロゾルの化学成分などに関する航空機観測を行い,アジア大陸から日本への冬の季節風に乗った大気汚染物質の輸送パターンや移動性の高・低気圧による大規模輸送の状況を明らかにしました。

課題2 オゾン,エアロゾル等の大気汚染物質の長期モニタリングの研究(平成2〜13年度)

 沖縄県辺戸岬,長野県八方尾根,長崎県五島列島,京都府弥栄(日本海側),モンディ(ロシア)で,オゾン濃度またはエアロゾル中の無機イオン種濃度の連続観測を行いました。その他に各地で大気汚染物質の短期集中観測を行いました。

課題3 酸性雨長距離輸送モデルの開発(平成5〜10年度)

 越境大気汚染をわかりやすく説得力のあるものとするために,酸性雨長距離輸送モデルの開発を行いました。

課題4 東アジア地域の大気汚染物質の発生源インベントリー研究(平成8〜16年度予定)

 東アジア地域のSOx,NOx,アンモニア,非メタン揮発性有機化合物などの大気汚染質発生量マップを作成し,CD-ROM化しています。

課題5 酸性雨長距離輸送モデルを使用したソース・リセプターマトリック作成研究(平成11〜16年度予定)

 酸性雨長距離輸送モデルの精度が高いことが観測結果との比較により証明されました。そこで,各地域への沈着に他地域の寄与がどのくらいあるかを明らかにするためにソース・リセプターマトリックを作成しています。

課題6 中国国内における航空機観測研究(平成13〜17年度予定)

 中国上海周辺(常州,寧波,温州,青島など),中国渤海湾(大連,丹東,青島,錦州など)および上海〜武漢〜重慶・成都にかけた中国中南部でオゾン,NOx,SO<sub>2</sub>やエアロゾルの化学成分など大気汚染物質の航空機観測を行っています。また航空機観測に同期して青島,舟山(杭州湾内の島),峨眉山などで地上観測を行っています。

研究担当者(現在)と参加研究機関

  • 大気圏環境研究領域
    村野 健太郎,畠山 史郎,高見 昭憲,菅田 誠治,杉本 伸夫,松井 一郎,清水 厚
  • 社会環境システム研究領域
    甲斐沼 美紀子
  • 環境研究基盤技術ラボラトリー
    西岡 雅高
  • 地球環境研究センター
    向井 人史
  • 主な客員研究員
    酒巻 史郎(名城大学),坂東 博(大阪府立大学)
  • 参加研究機関
    中国環境科学研究院,国立保健医療科学院,北海道大学,群馬大学,埼玉大学,慶応義塾大学,静岡大学,名古屋大学,京都大学防災研究所,大阪府立大学,九州大学応用力学研究所,日本環境衛生センター酸性雨研究センター,(財)計量計画研究所,新潟県保健環境科学研究所,長野県環境保全研究所,福井県衛生環境研究センター,京都府保健環境研究所,兵庫県立健康環境科学研究センター,島根県保健環境科学研究所,福岡県保健環境研究所,長崎県衛生公害研究所,鹿児島県環境保健センター,沖縄県衛生環境研究所