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2016年4月20日

International Symposium on Eco city Bogor 開催報告について
(お知らせ)

(筑波研究学園都市記者会、環境省記者クラブ同時配布)

平成28年4月20日(水)

国立研究開発法人国立環境研究所
社会環境システム研究センター
センター長: 藤田 壮
主任研究員: 藤井 実







 国立研究開発法人国立環境研究所(NIES)は、ボゴール農科大学(IPB)、バンドン工科大学(ITB)、及び公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)と共に、2016年3月17日(木)にインドネシア・ボゴール市にて「International Symposium on Eco City Bogor」を開催いたしました。本フォーラムは、日本国環境省の委託事業として、NIES・IGESが実施する「二国間クレジット(JCM)推進のためのMRV※等関連するインドネシアにおける技術高度化事業委託業務」の一環として開催したものです。
 本フォーラムは、都市・産業モニタリングシステムに関する研究・調査を通じて得られた経験や低炭素都市づくりに向けた技術的・政策的課題を共有することを目的としており、ボゴール市長をはじめとしたインドネシアの政府機関関係者や低炭素都市づくりに携わる日本とインドネシアの研究機関等から約150名が参加しました。
 ※MRV=Measurement, Reporting, Verificationの略。測定・報告・検証の意味。

1.開催報告概要

 本フォーラムは、昨年度に引き続き、都市・産業モニタリングシステムに関する研究・調査を通じて得られた経験や低炭素都市づくりに向けた技術的・政策的課題を共有することを目的としております。インドネシア環境・林業省、ボゴール市長および市政府関係者や、インドネシア国内の研究機関、更には民間企業等から約150名の参加があり、国立環境研究所・ボゴール農科大学・マレーシア工科大学・地球環境戦略研究機関等の研究者より発表が行われました。

 本フォーラムでは、プレスカンファレンスを開催し、モニタリングシステムのデモンストレーションが行われました。本プレスカンファレンスには、ボゴール市政府関係者や本フォーラムの参加者、さらにはインドネシア国内の報道機関等、約30名が参加しました。

 シンポジウムの発表では、急速に成長しているインドネシア・ボゴール市をモデルに、下記のような発表が行われました。ボゴール市の人口は100万人以上となっており、持続的な発展のためには、エネルギー消費量と排出量を抑制し、低炭素都市を構築することが重要です。

1.国立環境研究所 社会環境システム研究センター長の藤田から、現在行っている電気使用量の高時間分解能のモニタリングに基づく、効果的なMRVの社会実装としての将来性についての言及とともに、東京都や福島県での研究事例から、土地利用の知見をボゴール市のような海外の都市に応用する可能性を示しました。

2.同センター五味研究員からは、ボゴール市の低炭素シナリオの開発に携わってきたことから、同市の二酸化炭素排出量について、現在の傾向が延長される場合と比較して、2030年までに29%削減できる可能性があると示し、家庭と産業分野においてエネルギー効率を向上することと、それについで公共交通機関の利用が重要であるという発表がありました。

3.同センター藤井主任研究員から、プロジェクトが始まって以来、インドネシア側の各機関の協力の下、様々な施設でモニタリングを行い、電気使用量を計測することによって、熱帯地域に位置するインドネシアで重要な冷房について、統計的解析と工学的解析を組み合わせて実施することにより、有効なエネルギー消費削減対策を見出せるという発表がありました。

 また上記に加えて、インドネシア側からは、MRVの仕組み、重要性についての吟味から、現在ボゴール市内で行われているEco Cityとしての様々な取組についても紹介されました。具体的には市政府が行っている環境配慮型の政策や、ボゴール農科大学でのエコキャンパスに関する活動紹介などが挙げられました。聴衆を交えたディスカッションでは、モニタリングデータの具体的な活用戦略に関する質問など、各発表に対する多岐に渡る質問があがり、登壇者と活発な意見交換が行われました。

プレスカンファレンスの様子
(左からIPB Rizaldi Boer教授、MOEFI Ir. Kirsfianti Linda Ginoga氏、ボゴール市 Bima Arya Sugiarto市長、IPB Anas Miftah Fauzi副学長、NIES 藤田壮 社会環境システム研究センター長、富士通(株) 矢部典雄氏)

【プロジェクト概要】
 2014年度より、国立環境研究所(NIES)、地球環境戦略研究機関(IGES)、ボゴール農科大学(IPB)、バンドン工科大学(ITB)と共同で、日本国環境省の委託事業として研究プロジェクトを立ち上げました。本プロジェクトの主な目的は、都市レベルでのエネルギー消費量の測定と可視化のプロセスを通じて、低炭素社会の構築に向けて段階的なアプローチを開始し、将来の衛星を利用したMRV技術に繋がる知見を得ることです。また、エネルギー消費量を測定するだけではエネルギー消費量を効率的に削減することはできないため、社会的行動パターンと施設や機器の性能の分析とを組み合わせて実施しております。

2.開催概要

 日時:2016年3月17日(木)9:00 - 18:00

 場所:インドネシア共和国・ボゴール市 IPB International Convention Center
    (Botani Square Building, JL Pajajaran Bogor, West Java)

 主催:日本国環境省(MOEJ)、インドネシア共和国環境・林業省(MOEFI)、ボゴール市
    国立研究開発法人国立環境研究所(NIES)、ボゴール農科大学(IPB)、
    バンドン工科大学(ITB)、公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)

登壇者と参加者達

3.問い合わせ先

国立研究開発法人 国立環境研究所 社会環境システム研究センター
 環境社会イノベーション研究室 藤井 実 主任研究員
 TEL:029-850-2447
 e-mail:m-fujii (末尾に@nies.go.jpをつけてください。)



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