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 独立行政法人化を機にニュースの表紙の体裁も改めた.本号の表紙は本研究所を俯瞰する航空写真である.遠景に筑波山が見えている。

 ところで,標高876メートルの筑波山は,深田久弥氏が「日本百名山」で取り上げた百座の山のなかで一番低い。そもそも百名山中,1500メートルに満たないのは四座のみである。高さではまったくいばれない筑波山が選ばれた理由は,ひとつには人とのかかわりの歴史の長さであり,ひとつには平野のただ中にそびえる山容である。

 常陸風土記や万葉集にその名が見えるというのはよい。しかし,周囲に高い山がないからという理由で誉められても,山としては素直には喜べまい。登山道をじっくりとたどれば,なかなか味わいのある山なのに。

 国立環境研究所もまた,環境研究を専門とする国レベルの研究機関がほかにないからと評価されるのではなく,研究の内容を知っていただいて評価されたい。本ニュースがその一助となることを願う。

(T.A.)

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