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2008年3月31日

大気中の放射性核種濃度モニタリングデータ集(国立環境研究所 1987-1999)

国立環境研究所研究報告 R-198-2008

表紙
R-198-2008 [1.0MB]

 環境放射能は,低濃度とはいえ我々の周辺に常時存在しています。特に天然放射性核種のラドン等は,呼吸による人体への線量寄与が大きいと言われていて,環境中におけるこれらの放射性核種の動態解明について,線量評価および大気のトレーサーの研究が進められています。本報告には,成層圏のオゾンと成層圏から地表へと降下するベリリウム-7の濃度の関係を明らかにすることを当初の目的として,1987年に開始された測定のデータをとりまとめました。ベリリウム-7の測定の際には,ラドンやトロンの娘核種である鉛-210,鉛-212などの放射性核種の濃度も同時に測定できることから,これらの濃度の変動を長期にわたって観測したものです。この報告書が日本の太平洋側における大気中の環境放射能のベースデータとして,各地の環境放射能測定値との比較や,エアロゾルなどの物質輸送の解析に利用され,さらには事故などによって放射能が環境中に放出される際の比較データとして有効に活用されると期待されます。

(水土壌圏環境研究領域 土井妙子)

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