- 予算区分
- S-24-3(1)
- 研究課題コード
- 2529BA003
- 開始/終了年度
- 2025~2029年
- キーワード(日本語)
- 気候変動適応,上水道
- キーワード(英語)
- climate change adaptation,water supply
研究概要
現代社会において生活に必須のインフラである上水道は、量と質の両面で気候変動による悪影響が懸念されている。これら幅広い気候リスクを把握し、その低減に向け緩和・適応の両面で効率的に対処することは都市のレジリエンス向上のための重要課題の1つである。
本課題では、主に都市における生活用水の供給を対象として、水源から配水に至るまでの様々な過程における気候変動影響を評価し、実効性のある適応策を提示・評価する。既存のデータや知見を活用して将来予測モデルを構築し、幅広い気候シナリオに基づく将来予測を行う。その予測結果に基づき、将来の社会変化を加味して実効性のある気候変動適応策を検討・評価する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:政策研究
全体計画
・貯水池の藻類異常発生、配水管網における残留塩素の減衰、気象要素の影響による生活用水量の将来変化を予測するモデルを構築する。
・構築したモデルを用いて、幅広い組み合わせのGCMやSSPシナリオにおいて将来の影響評価を行う。その際、将来の人口減少やそれに伴う社会変化も考慮する。
・評価された気候変動影響に対し、実効性のある適応策を検討・提示した上で、モデルで評価できるものについては効果を定量的に評価する。その際、成果の受け手である担当部局や水道事業体と密に連携し、適応策の実用性を高めるとともに成果の効果的な活用方法を提案する。
・テーマ1が行う適応経路解析に必要な情報を収集し提供する。
・気候変動影響評価や適応策の検討に用いることを目的として、主に都市域における人口減少による土地利用等の将来変化等を解析する。他のサブテーマでも成果を活用できるよう調整し、画一的な解析を行えるようにする。
今年度の研究概要
各種水質データや気象データ、その他説明変数となり得るデータを幅広く収集し、モデル構築に適したフォーマットに整える。また、一部のデータを用いて、貯水池の藻類異常発生モデル、配水管網における残留塩素の減衰モデル、生活用水量の将来変化モデルの構築に着手する。他サブテーマと議論を行い、本課題で整備する人口や土地利用等の指標を決定し、既存のデータを収集してモデルの構築に着手する。



