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長期環境DNA観測と機械学習モデルを用いた汽水湖生態系の異常検出・予防可能な技術革新(令和 7年度)
Technological innovation for anomaly detection and prevention in brackish lake ecosystems using long-term environmental DNA monitoring and machine learning models

研究課題コード
2527CD012
開始/終了年度
2025~2027年
キーワード(日本語)
環境DNA,機械学習,宍道湖,長期モニタリング,統計モデリング
キーワード(英語)
environmental DNA,machine learning,Lake Shinji,long-term monitoring,statistical modeling

研究概要

「宍道湖-中海」をモデルフィールドとして、過去9年間に毎月14地点で収集した野外サンプルを用いた大規模な環境DNA分析とデータ駆動型アプローチによって、汽水湖の突発的事象(魚類大量斃死など)の原因究明に取り組む。そのために、環境DNA分析により注目種の個体群動態を復元し、時空間統計解析によって季節・年次・湖内分布の変動パターンを特徴づけるとともに、定常的な変動から逸脱した生物群集の急速な変化を突発的事象の前兆として抽出する。それらの結果と合わせて、過去のデータを機械学習させて突発的事象発生の要因特定を行い、今後収集する3年分データを予測用とした機械学習による発生予測モデルを構築する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

これまで予測困難だった汽水湖生態系の突発的事象(魚類の大量斃死、水草の異常繁茂など)を事前察知・予防を可能とする新たな手法開発を目的とする。そのために宍道湖をフィールドにして、下記2点に着目して研究を取り組む。(1)過去9年分の環境DNA蓄積データの時空間統計解析によって注目種の個体群動態および群集動態の季節・年次・空間変動を特徴づけるとともに、定常的な変動から逸脱した生物群集の急速な変化を突発的事象の前兆として抽出する。(2)1の結果と合わせて、蓄積データの機械学習に基づく突発的事象発生の要因特定、および、蓄積データと新規取得データを用いた機械学習による突発的事象発生の予測モデルを完成させる。

今年度の研究概要

時空間統計解析によってコノシロの季節・年次・空間変動を明らかにするとともに、2022年の本種の大量斃死をモデルケースにして定常的な変動から逸脱した生物群集の急速な変化の抽出を試みる。

外部との連携

研究代表者:高原輝彦(島根大学)

課題代表者

深谷 肇一

  • 生物多様性領域
    生物多様性評価・予測研究室
  • 主任研究員
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