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露地栽培キノコにおける放射性セシウムの起源解析手法の開発(令和 7年度)
Development of a Method for Source Analysis of Radiocesium in Field-Cultivated Mushrooms

予算区分
MA 委託請負
研究課題コード
2525MA001
開始/終了年度
2025~2025年
キーワード(日本語)
露地栽培キノコ,起源解析,土壌,無機養分
キーワード(英語)
Field-Cultivated Mushrooms,Source Analysis,Soil,nutrient cations

研究概要

福島第一原子力発電所の事故に伴い環境中に大量に放出された放射性セシウムは、山林内の野生食用キノコの重篤な汚染の長期化を招いている。福島県内の多くの地域では野生食用キノコの出荷制限と摂取自粛が続いており、野生食用キノコに係る食文化の喪失が懸念される。また、生業の一つであった菌床露地栽培キノコの生産自粛も続いており、これらの解決に向けた検討と提案が強く望まれている。福島国際研究教育機構地域環境共創ユニット(以下F-REIと略)では、野生食用キノコのうち菌床栽培可能なキノコに着目し、野外での露地栽培を利用して、キノコへの放射性セシウムの移行実態を調べるとともに、生産再開ができるキノコがあるかを検討する研究を実施している。本研究では、野生食用キノコへの放射性セシウムの移行実態評価を目的とし、F-REIが実施するキノコ栽培試験および放射性セシウム分析と、国立環境研究所が実施するキノコの酸分解液や土壌の交換性画分の元素濃度分析を組み合わせることにより、野外環境においてキノコへの放射性セシウムの供給源となる土壌層を推定するための起源解析方法を開発する。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

1)菌床露地栽培を利用した野外でのハタケシメジおよびムラサキシメジへの放射性セシウム移行調査
前年度にF-REIが実施した、福島県内15地点における菌床露地栽培試験を利用して、野外環境においてキノコへの放射性セシウムの供給源となる土壌層を推定するための起源解析方法を開発する。放射性セシウムの起源推定に利用が見込まれる、放射性セシウム/安定セシウム濃度比、養分元素濃度比、ストロンチウム同位体比などを測定するため、キノコの酸分解液や土壌の交換性画分について安定セシウム濃度や元素濃度等を分析し、F-REIが測定した放射性セシウム濃度と合わせて解析に供する。
2)菌床露地栽培によるハタケシメジおよびムラサキシメジの生産再開に向けた放射性セシウムの動態調査
前年度から今年度までF-REIが継続中の菌床露地栽培試験では、2年目に発生したキノコの放射性セシウム濃度が1年目と比較してどのように変化するかが調べられる。この試験を利用して、2年目に放射性セシウム濃度が変化する原因を明らかにするため、1)と同様に放射性セシウム/安定セシウム濃度比などを用いて、キノコの放射性セシウムの起源解析を行う。キノコの酸分解液や土壌の交換性画分について安定セシウム濃度や元素濃度等を分析し、F-REIが測定した放射性セシウム濃度と合わせて解析に供する。

今年度の研究概要

1)菌床露地栽培を利用した野外でのハタケシメジおよびムラサキシメジへの放射性セシウム移行調査
前年度にF-REIが実施した、福島県内15地点における菌床露地栽培試験を利用して、野外環境においてキノコへの放射性セシウムの供給源となる土壌層を推定するための起源解析方法を開発する。放射性セシウムの起源推定に利用が見込まれる、放射性セシウム/安定セシウム濃度比、養分元素濃度比、ストロンチウム同位体比などを測定するため、キノコの酸分解液や土壌の交換性画分について安定セシウム濃度や元素濃度等を分析し、F-REIが測定した放射性セシウム濃度と合わせて解析に供する。
2)菌床露地栽培によるハタケシメジおよびムラサキシメジの生産再開に向けた放射性セシウムの動態調査
前年度から今年度までF-REIが継続中の菌床露地栽培試験では、2年目に発生したキノコの放射性セシウム濃度が1年目と比較してどのように変化するかが調べられる。この試験を利用して、2年目に放射性セシウム濃度が変化する原因を明らかにするため、1)と同様に放射性セシウム/安定セシウム濃度比などを用いて、キノコの放射性セシウムの起源解析を行う。キノコの酸分解液や土壌の交換性画分について安定セシウム濃度や元素濃度等を分析し、F-REIが測定した放射性セシウム濃度と合わせて解析に供する。

外部との連携

福島国際研究教育機構地域環境共創ユニット

関連する研究課題

課題代表者

越川 昌美

  • 地域環境保全領域
    土壌環境研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(人間・環境学)
  • 化学
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担当者