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食事摂取基準の策定を見据えた栄養学の進展に資する研究(令和 6年度)
Research contributing to the advancement of nutritional science for the development of Dietary Reference Intakes for Japanese

研究課題コード
2425DA001
開始/終了年度
2024~2025年
キーワード(日本語)
食事摂取基準
キーワード(英語)
Dietary Reference Intakes

研究概要

1)「日本人の食事摂取基準(以下、食事摂取基準)」で策定される指標等の定義の見直し
 疾病構造の変化や検査技術の進歩を踏まえ、推定平均必要量等の指標の定義を栄養素摂取量評価とアウトカム設定の両面から見直す。議論の結果は基準策定に関わりうる人員間で共有し、認識統一を図る。

2)指標策定におけるエビデンス収集と課題整理
 上記1)で見直した指標の定義を、主にビタミン・ミネラルの指標策定に具体的に当てはめ、使用可能な生体指標及び臨床的アウトカム、およびそれらの関連について情報を収集する。エビデンス不足の場合は課題を整理し、必要な研究を提案する。

3)人材の確保・育成
 若手研究者も含め、1)、2)を実施しながら、各指標の定義や策定方法に精通し、栄養疫学・人間栄養学の知識に基づいて食事摂取基準策定に必要な情報を収集・整理できる人材の確保・育成を図る。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:政策研究

全体計画

食事摂取基準は2005年から策定され、5年毎に科学的根拠に基づき改定されてきた。基本的枠組みはこの20年間変更されていない。しかし、最近では検査技術の進歩により、栄養素摂取量や生体の生理学的変化の指標として各種生体指標が使用可能となっており、指標策定方法の見直しが必要である。特に目標量は生活習慣病発症予防を目的とし、疾病構造の変化により重要性が増しているが、策定方法に関して諸外国でも議論が続いている状況である。さらに、指標策定に必要なエビデンスの収集・整理を行うには、栄養素の生化学的側面のみ、又は疾病の病理学的側面のみに理解がある状態では難しい。食事摂取基準の目的や各指標の意義を理解し、栄養疫学・人間栄養学の総合的知識を持つ人材を確保・育成することは急務である。本研究は、この20年間における栄養学・医学の進歩を踏まえて食事摂取基準の枠組みを見直し、さらに改定作業を適切に継続できるだけの最新情報と人材の確保を目標とする

今年度の研究概要

食事摂取基準2025年版策定時に挙がった問題点を参照し、食事摂取基準の総論における各指標および関連する用語の定義を見直す。

外部との連携

東邦大学、東京大学、医薬基盤・健康・栄養研究所、千葉大学等

関連する研究課題
  • : 環境リスク・健康分野(イ政策対応研究)
  • : 環境リスク・健康分野(ウ知的研究基盤整備)

課題代表者

岩井 美幸

  • 環境リスク・健康領域
    曝露動態研究室
  • 主任研究員
  • 博士(医学)
  • 薬学,医学,生化学
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