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好気性脱窒微生物ダークマターを対象とした新たな培養戦略の構築(令和 6年度)
Development of a new cultivation strategy for aerobic denitrifying microbial dark matter

研究課題コード
2426CD018
開始/終了年度
2024~2026年
キーワード(日本語)
脱窒,微生物ダークマター,環境微生物
キーワード(英語)
Denitrification,Microbial dark matter,Environmental microorganisms

研究概要

地球上に存在する原核生物の大部分は、未だ人為的な培養ができていない「微生物ダークマター」に分類される。微生物ダークマターを純粋培養することは、それらが有する生物機能を活用した環境技術を開発するのみでなく、それらが物質循環に与えている影響を理解するためにも重要である。そこで本研究では、環境中における窒素循環の理解や栄養塩除去技術の開発に資する好気性脱窒反応に関与する微生物ダークマターに注目し、それらを効率的に培養するために考案した培養戦略の有効性を検証する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

本研究では、新規集積培養システムや超並列DNAシーケンシング技術に基づく環境微生物解析手法を活用した3-STEP培養戦略について、好気性脱窒微生物ダークマターの培養における有効性を検証する。その培養戦略を構成する以下の3つのことについて、段階的な実施を行う。
(1) 自然環境模倣型培養システムによる好気性脱窒微生物ダークマターの集積培養
(2) 集積培養された好気性脱窒微生物ダークマターとその生物機能の把握
(3) 好気性脱窒微生物ダークマターの純粋化

今年度の研究概要

微生物がエネルギー・炭素源として利用可能な水溶性有機物を徐放可能な木材と微生物の増殖場となるポリウレタンスポンジを利用した2層構造の培養システムを構築する。この培養システムを用いることで、自然環境を模倣した条件下で好気性脱窒微生物ダークマターの集積培養を試みる。集積培養のために本システムに供給する培地と本システムから排出される排水に含まれる窒素化合物を対象とした水質分析を定期的に実施することで、好気性脱窒微生物群の集積培養の状況を把握する。

課題代表者

青木 仁孝

  • 地域環境保全領域
    環境管理技術研究室
  • 研究員
  • 博士(工学)
  • 工学
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