- 研究課題コード
- 2424BY011
- 開始/終了年度
- 2024~2024年
- キーワード(日本語)
- ライダー,データ取得,精度管理
- キーワード(英語)
- lidar,data aquisition,quality control
研究概要
国立環境研究所で開発された小型2波長偏光ミー散乱ライダーは、東アジアにおいて多地点に設置され黄砂を含む大気中のエアロゾルの鉛直分布を常時監視している。日本・韓国・モンゴルの計20地点に設置されたライダーはAD-Net(Asian dust and aerosol lidar observation network)を構成し、うち東京・新潟・富山・松江・長崎のライダーは環境省により2004-2008年に設置されたもので、これらの地点のライダー装置の維持管理は国立環境研究所が請け負ってきた。具体的にはライダー光源であるレーザーの消耗品(フラッシュランプ/冷却水)交換や送受信光のアライメント作業、光学ミラー・フィルターの状態確認などを年に1回程度実施する。これによって受信信号の精度を維持し、データ処理の結果得られる黄砂消散係数などの信頼性を担保する。環境省が「黄砂飛来情報」において公表している地表付近の黄砂濃度はこのライダーネットワークで得られた黄砂消散係数を質量濃度に換算したものである。また蓄積されたライダー観測結果はモデル計算による黄砂数値予報の検証やデータ同化の情報源、衛星搭載ライダーの地上検証ソースとしてなど、様々な研究活動に利用される。
研究の性格
- 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
2024年度は、東京・新潟・富山・松江・長崎のライダーにおいて信頼性の高いデータ取得を可能とするための作業を実施する。レーザー消耗品の交換の他、ライダー構成要素に発生している障害については修理を行うことで観測を再開させる。劣化した光学部品等の交換も可能な範囲で実施する。
今年度の研究概要
2025年2月頃からと想定される黄砂シーズンに向けて5地点のライダー整備を実施する。必要な消耗品交換や光軸調整を行う。国立環境研究所に転送されたデータの解析を行いデータ質のチェックを行う。
- 関連する研究課題
- 26453 : 地域環境保全分野(ア先見的・先端的な基礎研究)
- : 地域環境保全分野(ウ知的研究基盤整備)