- 予算区分
- SIP3
- 研究課題コード
- 2327ZZ001
- 開始/終了年度
- 2023~2027年
- キーワード(日本語)
- 持続可能,フードチェーン,食設計システム
- キーワード(英語)
- sustanable,food chain,food designing system
研究概要
わが国では、超高齢化や生活習慣の変化等により孤食化が進行し、家庭での食による体調管理
が疎かになると懸念されている。また、国民自らが食生活を改善し、自身の体調を管理するた
めの情報や仕組みが不十分である。
AYA世代を中心とした個人の食・体調データを集積、解析して、若者等への日常の食生活に気 付きを与え、個人の体調、嗜好、習慣等に応じた最適な食事を設計する豊かな「食設計システ ム」を開発する。また、食設計システムをヒト介入試験等で検証するとともに、食設計システ ムを活用して余暇、教育、美容等の異分野サービスと融合した新たなビジネスを創出し、食に よるwell-beingが実感できる社会の実現を目指す。
食・体調データの収集・連携を行ってデータベースを構築、個人の体調、嗜好、習慣に応じた食 設計システムの開発、異分野サービスとの融合による well-being が実感できる新たなビジネス プランを提案する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
2023年度
観察研究プロトコル、食品成分分析プロトコル、データマネジメントプラン、データ連携プロトコル、ヒト介入試験プロトコル、既存データの予備解析等の手順・解析方法をコンソーシアム内で統一する。観察研究は統一プロトコルに則り、各参画機関で倫理委員会の申請を実施する。
2024年度
観察研究、連携データ基盤作成を開始し、TRL3-4レベルである分析法、システム開発のための試作品、(測定法、データベース)の検討を行う。また、ビジネス創出に関しては、各事業分野でのBRL2レベルである事業モデルの構築を実施する。
2025年度
ステージゲート目標として、AYA世代を中心として観察研究により、500人の食、体調、習慣等のデータを集積し、既存の観察研究データを活用するためのデータ連携基盤を構築するとともに、「豊かな食設計システム」のプロトタイプを構築してTRL4-5を目指す。
2026年度
ステージゲート審査を受けて、内容をブラッシュアップし、社会実装モデルがより多く創出できるよう、研究を加速する。
2027年度
2026年の活動をさらに推進し、各サービスに近い形での実証検討を行う。最終年度の達成目標(TRL6-7、BRL5)を完成させるために、以下の活動を実施する。
今年度の研究概要
観察研究、連携データ基盤作成を開始し、TRL3-4レベルである分析法、システム開発のための試作品、(測定法、データベース)の検討を行う。また、ビジネス創出に関しては、各事業分野でのBRL2レベルである事業モデルの構築を実施する。
? AYA世代250人の観察研究(すこやか健康調査)を、デジタル田園都市構想に参加する江別市や宮崎市等で行い食生活、体調(血液成分、バイタル、遺伝子、腸内マイクロバイオーム等)、生活習慣等のデータを収集する。
? データ連携基盤をさらに拡張し、コンソ-シアムメンバーがデータ解析を行える環境を整える。
? 日本食を構成する約150品目の代表的な既知機能性成分の定量分析を行う。
? 既存の食・マイクロバイオーム・健康統合データ(1000人)、連携データ、食品成分データの解析を行い、個人の性別、年代、職業、体の特徴、生活スタイル、既往症、血液成分、睡眠、ストレス、食品成分等の間での相関関係を明らかにする。
? 20−30代を対象に、仕事や生活のパフォーマンスを向上して幸福度を高め、BMI、血圧、肌、骨マーカーにも着目した、大豆を中心とした食事を過去のデータのレビューやデータ解析等から設計し、江別、大阪、つくばで200人以上、12週間の二重盲検並行群間比較試験を実施する。
? 個人の体調・習慣に合った食の提案と異業種サービスと連携した2以上のサービスについて現場での実証試験を行い、可能性を明らかにする。
外部との連携
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、学校法人電子開発学園北海道情報大学、国立大学法人宮崎大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所、国立大学法人九州大学、カゴメ株式会社、株式会社ツムラ、株式会社島津製作所、一般財団法人日本食品分析センター、株式会社ちとせ研究所、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立遺伝学研究所、株式会社メディカルフロント、国立研究開発法人国立循環器病研究センター、国立大学法人筑波大学、株式会社フローウィング、株式会社コーセー、株式会社パソナグループ、一般社団法人保険健全化推進機構結心会、江崎グリコ株式会社、ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社、株式会社ニップン、フジッコ株式会社、キユーピー株式会社、一般社団法人セルフケアフード協議会
- 関連する研究課題
- 26424 : PJ5_包括健康リスク指標と包括生態リスク指標の開発に関する研究
- : 環境リスク・健康分野(ア先見的・先端的な基礎研究)
- : 環境リスク・健康分野(イ政策対応研究)