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自然共生サイトにおける生態系構造・ 物質循環およびそれらへの物理環境の影響(令和 6年度)

研究課題コード
2424AA001
開始/終了年度
2024~2028年
キーワード(日本語)
自然共生サイト
キーワード(英語)
物質循環

研究概要

大阪湾の沿岸生態系の干潟や藻場等の複数のサイトにおいて、水質、底質、動植物といった生態系構造について調査を行う。その場において、物理的な環境である水深や流速の時間変化に伴う物質収支について、窒素やリンの浄化(固定)・排出(生成)の観点から、沿岸生態系の機能の特性を把握して、湾との関連性を示す。また、動植物の現存量、生産速度や栄養塩の溶出速度などの物質フローのパラメータに関する調査を同時に行うことで、物質収支への寄与を明らかにする。さらに、過去に調査が実施されたサイトでの調査を行うことで、当時測定された堆積物の性状、生物量や物質収支量の変化を定量化して、長期間を経た生態系構造および物質収支の変化を示す。生態系構造の変化に伴う物質循環に関わる機能の持続性について評価する。

研究の性格

  • 主たるもの:政策研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

令和6年度
・人工干潟において、24時間調査による物質収支の調査を行う。
・堆積物の溶出速度や動植物の生産・消費速度を定量化することで、物質収支への寄与を示す。
・底質や地形、水質、生物量の調査を行うことで造成後からの変化を示す。
令和7年度
・令6年度と異なる人工干潟において、同様の調査を実施する。
令和8年度
・人工湿地において、24時間調査による物質収支の調査を行う。
・堆積物の溶出速度や動植物の生産・消費速度を定量化することで、物質収支への寄与を示す。
・人工干潟において、底質や地形、水質、生物量の調査を行うことで造成時からの変化を示す。
令和9年度
・アマモ場において、24時間調査による物質収支の調査を行う。
・アマモ場の岸−沖方向に調査ラインを設けて、アマモの現存量と水深、堆積物の物理的な環境の関係を把握する。
令和10年度
・4年目までの調査で不足している藻場・干潟の調査サイトにおいて、これまでと同様の手法により調査することで物理環境とその変化の影響を把握する。
・自然共生サイトにおける生態系構造と物質循環機能のとりまとめを行う。

今年度の研究概要

前浜干潟の御前浜 の人工干潟において、24時間調査による物質収支の調査を行う。堆積物の溶出速度や動植物の生産・消費速度を定量化することで、物質収支への寄与を示す。底質や地形、水質、生物量の調査を行うことで造成後からの変化を示す。

外部との連携

大阪公立大学工業高等専門学校、大阪大学、大阪公立大学、東京大学、徳島大学、電力中央研究所、東洋建設株式会社

課題代表者

霜鳥 孝一

  • 地域環境保全領域
    琵琶湖分室(地域)
  • 主任研究員
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