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道路交通由来有害物質のキノン体生成に伴う魚類毒性の変化(令和 6年度)
Changes in fish toxicity of contaminants derived from road traffic through quinone transformation

研究課題コード
2224CD022
開始/終了年度
2022~2024年
キーワード(日本語)
路面排水,毒性試験,道路塵埃,魚毒性
キーワード(英語)
road runoff,Toxicity test,road dust,fish toxicity

研究概要

降雨時に公共用水域に流出する路面排水は、排水規制などの従来的な環境管理の対象外だが、多くの有害物質を含み、生態系に悪影響を及ぼしている。悪影響の原因物質は完全には解明されてこなかったが、近年タイヤに含まれる6PPDが環境中で酸化されて生成した6PPD-Q(6PPDキノン)がギンザケの死亡に対する原因物質だと明らかになった。本研究では、6PPD-Qおよびその他道路交通由来の有機物質のキノン体の環境中での生成機構を調べ、その生成に伴って路面排水による魚類への毒性影響がどのように変化するのかを明らかにする。さらに曝露された魚類の遺伝子発現解析などを実施することで、6PPD-Qの魚毒性メカニズムを推定し、6PPD-Qや路面排水による魚毒性の種間差が大きい原因を明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

本研究では、主に(i)環境中のキノン体有害物質の調査、(ii)キノン体有害物質の魚類に対する毒性評価をおこなう。初年度は、(i)に関して道路塵埃およびタイヤ粉末中のキノン体有害物質の濃度調査と、(ii)の予備的調査をおこなう。次年度は、魚類に対する毒性メカニズムの詳細について調査し、最終年度には(i)と(ii)の結果をもとに、道路交通由来の有害物質による生態リスクの評価・管理に関する取りまとめをおこなう。

今年度の研究概要

ニジマスやイワナなどの高感受性種における6PPD-Qの特異的な毒性メカニズムを追求する。さらに特異的な毒性を有しないことが明らかとなった他のPPD-Qを用いて比較検証を行う。

外部との連携

特になし

関連する研究課題

課題代表者

日置 恭史郎

  • 環境リスク・健康領域
    生態毒性研究室
  • 主任研究員
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