ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

連携プラットフォームを活用した環境流出プラスチックごみの発生抑制に資する研究(令和 6年度)
Study on the prevention of plastic pollution on the environment based on the collaborative platform

研究課題コード
2426AH001
開始/終了年度
2024~2026年
キーワード(日本語)
プラスチックごみ,マイクロプラスチック,プラットフォーム,実態調査,対策効果
キーワード(英語)
plastic waste,microplastic,plastform,monitoring,the effect of countermeasures

研究概要

プラスチック(プラ)ごみによる海洋汚染は、国際社会で対処すべき喫緊の課題である。2022年2月開催の国連環境総会で法的拘束力のある条約をつくることが決議され、条約案を2024年末までに検討し、2025年以降に条約採択を目指すこととなった。日本は、国際交渉に積極的に参加し、国際協調のもと対策の推進に貢献することとしている。効果的な対策の推進や効果の検証には海洋プラごみを含む環境流出プラごみの汚染実態の把握が重要であり、国内では環境省や地環研等の地方公共団体等による各種実態調査が実施されている。しかし、調査目的や方法、取得結果は、基本的に調査機関が個別に活用しており、必ずしも有機的に共有されていない。これを踏まえて本提案では、先行の?型実施共同研究で構築した国環研・地環研連携プラットフォームを軸に、行政機関の取り組みと協調して、環境流出プラごみの調査方法の共通化と実態把握調査を実施して調査データの共有に取り組むと共に、プラごみの地域特性に基づく発生抑制効果の評価法を検討する。有機的連携による調査や情報共有を通じて、条約下の環境流出プラごみの対策を支援する基盤の強化を目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

本提案では、国環研・地環研連携プラットフォームを軸として、2つのサブテーマを実施し、環境流出プラごみ対策の基盤を強化する。

サブテーマ1:環境流出プラごみの調査法の共通化と実態把握調査
環境省発出の調査ガイドラインや環境研究総合推進費等の先行研究で開発した手法をベースとして、精度管理を含む調査法の共通化を行う。共通化した調査法を用いて、各地域におけるニーズに合わせた実態把握調査を単独或いは共同で実施し、取得結果を共通のフォーマットでとりまとめて、ホームページ等を介して広く共有する。実態把握調査を通じて得られる調査法の課題を抽出し、測定値の品質や精度を担保しながら効率化のための改善を図る。必要に応じて、試料採取デモや共通試料の測定等を行う。環境省海洋環境課等と情報共有を行い、調査ガイドラインの改定や高度化、国としての実態把握調査に貢献する。

サブテーマ2:海洋流出プラごみの地域特性把握および抑制対策効果の検証法の検討
物質フロー分析を行って、各地域のプラごみ(一般廃棄物と産業廃棄物)の排出量や移動量の実態の把握を試みる。排出量や移動量の多いプラごみは、環境流出ポテンシャルが高いものとして、材質ベースの排出量や移動量の把握も試みる。環境省が公表予定のプラごみの海洋流出インベントリを参考として、地域版のインベントリを作成する。プラごみの排出量、移動量、海洋流出インベントリを含む地域特性データに基づき、類型化を行って、プラごみの環境流出実態の地域特性の把握を試みる。把握した地域特性に応じて、サブテーマ2で重点的に取り組むべき実態調査内容を検討すると共に、抑制効果の評価法を検討する。

今年度の研究概要

サブテーマ1では、環境省発出の調査ガイドラインや環境研究総合推進費等の先行研究で開発した手法をベースとして、精度管理を含む調査法の共通化に着手する。共通化した調査法を用いて、各地域におけるニーズに合わせた実態把握調査を単独或いは共同で実施する。

サブテーマ2では、物質フロー分析を行って、各地域のプラごみ(一般廃棄物と産業廃棄物)の排出量や移動量の実態の把握に着手する。また、環境省が公表予定のプラごみの海洋流出インベントリを参考として、地域版のインベントリの作成を検討する。

外部との連携

北海道立総合研究機構産業技術環境研究本部エネルギー・環境・地質研究所、青森県環境保健センター、岩手県環境保健研究センター、宮城県保健環境センター、秋田県健康環境センター、山形県環境科学研究センター、福島県環境創造センター、栃木県保健環境センター、群馬県衛生環境研究所、神奈川県環境科学センター、長野県諏訪湖環境研究センター、静岡県環境衛生科学研究所、富山県環境科学センター、福井県衛生環境研究センター、愛知県環境調査センター、三重県保健環境研究所、滋賀県琵琶湖環境科学研究センター、京都府保健環境研究所、大阪府立環境農林水産総合研究所、大阪市立環境科学研究センター、堺市衛生研究所、兵庫県環境研究センター、和歌山県環境衛生研究センター、広島県立総合技術研究所保健環境センター、広島市衛生研究所、山口県環境保健センター、香川県環境保健研究センター、高知県衛生環境研究所、福岡県保健環境研究所、北九州市保健環境研究所、長崎県環境保健研究センター、大分県衛生環境研究センター、熊本市環境総合センター、株式会社環境管理センター

関連する研究課題

課題代表者

鈴木 剛

  • 資源循環領域
    資源循環基盤技術研究室
  • 室長(研究)
  • 農学博士
  • 生化学,化学
portrait

担当者