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環境中プラスチックの劣化に伴う低分子量成分の生成・動態の定量的評価(令和 6年度)
Quantitative evaluation of the generation of low-molecular weight polymers by weathering of plastic debris in the environment

予算区分
若手研究
研究課題コード
2426CD008
開始/終了年度
2024~2026年
キーワード(日本語)
プラスチック,劣化,分解
キーワード(英語)
plastics,weathering,degradation

研究概要

環境中のプラスチックは、紫外線の曝露等により劣化・微細化していくが、この際にプラスチックの一部は劣化により低分子量成分となり、環境中へ放散・溶出している可能性がある。本研究では、これらのプラスチックの劣化生成物の定量的評価を目的とする。ポリエチレン、ポリプロピレン等汎用樹脂を人工的に劣化させた際に生成する低分子量成分について、大気中への放散量、水中への溶出量、さらにプラスチックに保持される生分解可能な成分の量、を定量する。本研究は、環境中に流出したプラスチックゴミのその後の動態・運命の全体像を可視化するものであり、環境中プラスチックのフロー・ストックの精緻化に貢献する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

一年目に、実験装置の整備、確認に加え、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレンでの劣化試験を開始し、2年目にかけて分析等を進める。2年目の後半から、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、PET樹脂での試験を開始し、3年目までに分析を行う。

今年度の研究概要

2024年度は、まず、耐候性試験機を用いて、プラスチックの太陽光による劣化を再現する試験系を作成する。耐候性試験機は国立環境研究所の保有するものを用い、消耗品としてキセノンランプを購入するほか、石英容器、吸着剤等を購入する。加えて、劣化生成物の分析方法を作成する。抽出、前処理用の試薬類、ガスクロマトグラフィー質量分析計等を用いた定量分析のために、GCカラム等消耗品を購入する。2024年度中に、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンでの劣化試験(少なくとも3ヶ月を予定)を開始し、経時的な試料採取を行う。

関連する研究課題

課題代表者

田中 厚資

  • 資源循環領域
    資源循環基盤技術研究室
  • 研究員
  • 博士(農学)
  • 化学,農学
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