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データ非依存型取得法による環境汚染物質の定量デジタルアーカイブ手法の開発(令和 6年度)
Development of a quantitative digital archiving strategy for environmental pollutants by data-independent acquisition method

予算区分
5-2302
研究課題コード
2325BA104
開始/終了年度
2023~2025年
キーワード(日本語)
AIQS-LC,データ非依存型解析,マルチターゲット分析,遡及解析
キーワード(英語)
AIQS-LC,Data-independent Acquisition,multi target analysis,retrospective analysis

研究概要

AIQS-LCはDIAと検量線データベース法を組み合わせた高精度同定・半定量システムである。しかし、(1)装置の精度・感度などを規格化する手法が定められておらず、日間誤差やラボ間誤差が大きい (2)測定データ解析が自動化されておらず、多成分の解析には長時間を要する(3)現在、測定対象となる物質情報がポジティブモードの約500物質に限られている(4)適用可能な物質範囲が限定されている、という課題があるそこで本研究では、上記4つのボトルネックを解決し、将来の曝露評価の効率化に資することを目的とする。
なお本課題の実施には、AIQS-LCの導入済の地環研ユーザーチームを分担機関である大阪市を中心に組織し、国立環境研究所との共同研究を通じ、分析実施部局や地方行政のニーズを適宜取り入れながら相互の学び合いの中での実装を進めていく。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

上記の目標を達成するため、本課題では、以下の4つの検討を行う。
(1)データの精度管理に必要な測定装置の性能評価法の作成
(2)DIAデータによる環境分析の実用化・迅速化に向けた解析支援ソフトウェアの開発
(3)実装に向けたデータベース構築と同定・定量精度の検証
(4)AIQS-LCの高度化・汎用化
以上の成果をもって、環境媒体中の化学物質測定をDIAデータとしてアーカイブする方法を提案する。

今年度の研究概要

今年度は、ポジティブモード及びネガティブモードでの性能評価項目とクライテリアの設定、典型的環境試料クロマトから常在ピークの探索、及び河川水等を対象とした主な物質の添加回収率の算出を行う。
また、解析支援ソフト試作品製作、過去データの遡及分析の試行のほか、新規物質のDB追加登録や高極性物質への対応検討を継続する。

外部との連携

北九州市立大学、大阪市立環境科学研究センター、滋賀県立大学、

課題代表者

中島 大介

  • 環境リスク・健康領域
  • 副領域長
  • 博士(薬学)
  • 薬学,化学
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担当者