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S-23-2(2) 藻場の生息場創出・提供機能(令和 6年度)
S-23-2(2) Habitat creation and provision function by seagrass beds

予算区分
S-23
研究課題コード
2428BA003
開始/終了年度
2024~2028年
キーワード(日本語)
藻場,生物多様性,デジタルツイン,生態系
キーワード(英語)
seagrass bed,biodiversity,digital twin,ecosystem

研究概要

自然共生サイトを含む沿岸域の干潟、藻場、塩性湿地等多様な生息場における生物多様性の形成・維持機構、主要な構成種の生態情報、生息場としての機能、遺伝的集団構造解析によって示される生息場間のつながり(連結性)に関する知見を、現地での観測研究や文献調査に基づいて収集し、デジタルツイン開発に資する基盤データを集積する。内湾浅海域の生息場として重要な藻場(アマモ場)を主な対象とし、その生息場創出機能と生物多様性の関係に着目した観測研究を行い、生態系網モデルに提供する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

本サブテーマでは、内湾域における藻場について、特にアマモ場を主な対象として近年の分布状況の地図化をパッチスケールから湾・灘のスケールで行なう。分布データを用いた解析及び収集した文献情報によって、対象海域でのアマモの生育適地に関する知見を得て、対応する広域の環境情報を他のテーマとの連携による推定等も含めて収集する。得られた知見と環境情報とを用いて、藻場の分布適地推定について自然共生サイト近傍を主な対象地域として進め、他テーマと連携して生息適地評価手法の検討を進める。次に、藻場自体とそこに付随して成立する魚類及び底生無脊椎動物を含む生物群集の構造や機能について、野外でのサンプリング調査や環境DNA調査などを用いてその特徴を把握する。その結果のうち、特に藻場が有する「生息場の創出・提供機能」についての知見を定量的に集積し、他テーマの生態系網モデルに提供する。

今年度の研究概要

既存の調査資料を収集し、特に大阪湾周辺の藻場の分布を地図化する。そのうち主にアマモ場から現地調査地点を検討し、現地における生物多様性調査のための計測・サンプリング手法を試行し、定量化方法を決定する。特に、魚類について他サブテーマと共同での調査を調整し、環境DNA調査を同時期に実施する。

外部との連携

サブテーマの代表機関は国立研究開発法人海洋研究開発機構の山北剛久氏。

課題代表者

阿部 博哉

  • 気候変動適応センター
    アジア太平洋気候変動適応研究室
  • 研究員
  • 環境科学博士
  • 水産学,生物学
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