- 研究課題コード
- 2326CD001
- 開始/終了年度
- 2023~2026年
- キーワード(日本語)
- 有機エアロゾル,吸湿性,スモッグチャンバー
- キーワード(英語)
- Organic aerosol,Hygroscopicity,Smog chamber
研究概要
大気中に浮遊するエアロゾルの吸湿性には、地球の生命活動から直接・間接的に生ずる多様な有機物が深く関わっている。この有機エアロゾルの吸湿性を表現する方法の確立は、エアロゾルの気候影響を評価し、大気汚染の対策を講じる上での課題であるが、単純な経験則に頼る既往の試みは正確性・実用性に欠けている。本研究では、有機エアロゾルの吸湿性を原理的に支配するが連続・広域測定が困難な規定因子を量的に把握し、吸湿性を直接的に規定しないが大気モニタリングが可能な代理指標との関係をパラメータ化で結びつけることで、原理と実用性の狭間を埋め、有機エアロゾル吸湿性の表現方法を刷新する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
大気エアロゾルの吸湿性に関わる有機物(有機エアロゾル)の吸湿性を表現する方法の確立は、エアロゾルの気候影響を評価し、大気汚染の対策を講じる上での課題である。しかし、単純な経験則に頼る既往の試みは正確性・実用性に欠けている。本研究では、有機エアロゾルの吸湿性を原理的に支配する規定因子を量的に把握した上、吸湿性を直接的に規定しないが大気モニタリングが可能な代理指標との関係をパラメータ化で結びつけることで、有機エアロゾル吸湿性の表現方法を刷新する。このため、大気・発生源エアロゾルの抽出物の吸湿成長・雲粒化を測定してエアロゾル種別・湿度条件に応じた有機エアロゾルの吸湿性パラメータを把握し、それを規定する分子量分布・相平衡・電離度の寄与度を明らかにする。さらに、これらの規定因子と代理指標となる元素組成・化学官能基の関係を示し、有機エアロゾルの吸湿性を代理指標で表現する方法を構築する。
今年度の研究概要
国立環境研究所のチェンバで人為起源・植物起源の有機ガスを前駆物質とする有機エアロゾルを発生させ、フィルタに採取する。
外部との連携
持田陸宏(名古屋大学、研究代表)、大畑祥(名古屋大学)、宮崎雄三(北海道大学)、石塚紳之助(名古屋大学)、木村勇気(北海道大学)
- 関連する研究課題
課題代表者
佐藤 圭
- 地域環境保全領域
広域大気研究室 - 室長(研究)
- 博士(理学)
- 化学