- 研究課題コード
- 2125AU151
- 開始/終了年度
- 2021~2025年
- キーワード(日本語)
- 疫学調査,小児保健,環境化学物質
- キーワード(英語)
- epidemiology,child health,environmental chemicals
研究概要
「子どもの健康と環境に関する全国調査」は、化学物質が子どもの健康や成長発達に与える影響を解明するために、国環研が、研究実施の中心機関であるコアセンターとして進める大規模出生コホート疫学調査研究である。全国 15 地域の調査を担当するユニットセンターの業務を支援し、医学的な面から専門的な支援・助言を行うメディカルサポートセンターと連携して、調査の総括的な管理・運営を行うとともに、研究推進の中核として機能し、環境省が行う環境政策の検討に貢献する。
研究の性格
- 主たるもの:行政支援調査・研究
- 従たるもの:政策研究
全体計画
環境省「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)基本計画」に基づき、調査地区に居住する妊婦をリクルートの対象者として、全国で10万人の子ども及びその両親についてのコホート調査を実施する。リクルートは2011年1月から3年間実施し、子どもが13歳に達するまで実施する計画で開始された。2022年度に基本計画が改定され、全ての参加者(子ども)が40歳程度(2054年頃)になるまでを全体の調査期間とした。
今年度の研究概要
研究実施の中心機関として、以下の項目について、全国15地域の調査を担当するユニットセンターの業務を支援し、医学的な面から専門的な支援・助言を行うメディカルサポートセンターと連携して、調査の総括的な管理・運営を行うとともに、研究推進の中核として機能し、環境省が行う環境政策の検討に貢献する。
1) 全参加者を対象として、健康状態や成長発達の程度、関連する諸要因に関して、質問票調査を引き続き進める。
2) 全参加者を対象として、小学6年生時に学童期検査(体格・体組成、採血、採尿、CAT 発達検査等)をユニットセンターと連携して進める。
3) 全参加者のうちの一部を対象として、医学的検査・精神神経発達検査(10歳)を実施する。
4) 調査の適切な実施のためにパイロット調査の試行等に基づいた検討を行う。また、標準化された手法を定めて、研究計画書に従った統一した調査・解析を確実に進める。
5) 継続的な調査協力の維持を図るために、調査参加者とのコミュニケーション、広報活動などを進める。また、本年度12歳に達する児の保護者を対象に、児が13歳に達した以降の調査への継続に関わる説明と調査継続の確認の手続きを行う。
6) 各種生体試料の化学分析方法や精度管理方法についての検討を行い、これまで収集した生体試料(血液、尿、臍帯血等)の化学分析を実施して、調査参加者の化学物質等への曝露評価を進める。また、生体試料の保管業務を行う。
7) データ管理システムの統括的な管理・運用を行う。
8) 4歳時までのデータの整備に引き続き、順次収集した各種データベースの整備を行う。
9) 収集したデータの活用に向けての取り組みを行う。
外部との連携
国立成育医療研究センター、北海道大学、札幌医科大学、旭川医科大学、日本赤十字北海道看護大学、東北大学、福島県立医科大学、千葉大学、横浜市立大学、山梨大学、信州大学、富山大学、名古屋市立大学、京都大学、同志社大学、大阪大学、大阪府立母子保健総合医療センター、兵庫医科大学、鳥取大学、高知大学、産業医科大学、九州大学、熊本大学、宮崎大学、琉球大学
備考
継続課題 1620AU002