- 研究課題コード
- 2323CD002
- 開始/終了年度
- 2023~2023年
- キーワード(日本語)
- 生態系サービス,生物多様性,ネットワーク解析,マレーシア・サラワク州
- キーワード(英語)
- Ecosystem Service,Biodiversity,Network Analysis,Sarawak, Malaysia
研究概要
生態系サービスの持続的利用のためには、基盤となる生態系機能の供給と社会の需要のバランスの調和、生態系・社会システムにおける供給と需要の安定性の理解が不可欠である。本研究では、生態学のネットワーク解析を生態・社会システムに応用することにより、局所から地域スケールにおける生態系サービスの持続性の評価を行うことを目的とする。マレーシア・サラワク州を対象として、過去50年間の土地利用の変化とそのドライバーの解析、生物多様性、生態系サービスのマッピングを行う。さらに生態・社会システムをネットワーク構造化し、生態系サービスの供給・利用のバランスと、持続性の鍵となる生物種や利用者を明らかにする。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
本研究では、以下の4点について明らかにする。
1)GIS解析による過去50年間の土地利用の変化とそのドライバー
2)地域の生物多様性・生態系サービスのマッピングと土地利用変化ドライバーの影響の解明
3)各土地利用における生態・社会システムのネットワーク解析による持続性評価
4)地域スケールにおける持続性の評価と鍵となる土地利用、ステークホルダーの特定
1~2年目は野外調査を中心に行い、3年目は生態系サービスマップと局所スケールでのネットワーク解析の完成、4年目には研究参画者全員で結果のまとめ、地域の持続性評価を完成させる。
今年度の研究概要
・GIS解析による過去50年間の土地利用の変化とそのドライバー
対象域の土地利用マップを完成させる。
・地域の生物多様性・生態系サービスのマッピングと土地利用変化ドライバーの影響の解明
1. 種分布推定による生物多様性のマッピング
対象種の分布予測と土地利用変化ドライバーとの相関解析から影響の受けやすさを明らかにする。
2. 生態系サービスの評価
これまで評価した生態系サービスマップの時間的変化と土地利用変化ドライバーとの相関を解析する。
・生態・社会システムのネットワーク解析手法の検討
土地利用やドライバーをノードとしてしたネットワーク構造を含むモデルを構築する。地域全体でのネットワークの持続性、持続性に貢献する土地利用・ステークホルダーを特定する設計について検討する。
外部との連携
Forest Department Sarawak
備考
課題番号:19H04323 課題名:熱帯地域における生態・社会ネットワーク解析による生態系サービスの持続性の評価(令和1年度〜4年度)が1年延長となった。