ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

点源からのマイクロプラスチック排出量の評価と流出抑制技術の開発(S-19-3(1))(令和 4年度)
代表者に確認中

研究課題コード
2125BE001
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
マイクロプラスチック,劣化,微細化,吸着,溶出
キーワード(英語)
microplastic,degradation,miniaturization,absorption,elution

研究概要

令和3年度戦略的研究開発課題(S-19)では、プラスチックの資源循環体制を構築するとともに、海洋プラスチックごみによる汚染防止のための科学的情報と政策パッケージを提示することを全体目標としている。テーマリーダーとして担当するテーマ3「陸域からの排出インベントリ作成と流出抑制技術開発」では、上記全体目標のうち「海洋プラスチックごみによる汚染防止のための科学的情報と政策パッケージの提示」への貢献を目標として、1mm以上のマイクロプラスチックを含むプラスチックごみの排出インベントリを作成・評価する手法を確立し、「環境中のマイクロプラスチック調査マニュアル(案)」として取りまとめるとともに、陸域からの排出インベントリを作成する。加えて、河川及び海岸からのプラスチックごみ流出量の評価を行うことにより、プラスチックごみに係る科学的情報のデータベース構築に貢献するとともに、テーマ1及び2と連携して提示する政策パッケージの基盤とする。海洋プラスチックごみによる汚染防止の観点からは、サブテーマ(1)において点源からの流出抑制技術の開発を行うとともに、サブテーマ(3)において市民のプラスチックごみ拾いによるプラスチックごみ流出量の低減効果を評価することとしている。
国環研が関わるテーマ3サブテーマ(1)では、点源からのマイクロプラスチック排出量の包括的評価、汚水処理施設や廃棄物処理施設における動態を踏まえた流出抑制技術の開発、サブテーマ(2)と連携した陸域からの排出インベントリ作成を目的として、?環境中のマイクロプラスチック調査マニュアル(案)の作成、?「マイクロプラスチックを含むプラスチックごみの排出インベントリ」の開発、?汚水処理施設、し尿処理施設の排出原単位の算定、?汚水処理施設におけるプラスチック及び化学物質の動態評価、?汚水処理施設からのマイクロプラスチック流出制御技術開発、?廃棄物関連施設の排出原単位の算定、?廃棄物関連施設からのマイクロプラスチック流出制御技術開発、?プラスチックの微細化プロセスと化学物質の溶出性・吸着性との関連性評価を実施する。

研究の性格

  • 主たるもの:行政支援調査・研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

国環研が実施するサブテーマ(1)?プラスチックの微細化プロセスと化学物質の溶出性・吸着性との関連性評価は、次の通り実施する。

2021年度
5種のバージンプラ試料を対象として、製品ライフサイクルや河川・河岸で生じるイベントを想定した光分解、熱分解及び加水分解による劣化試験と破砕試験を確立する。

2022年度
各種バージンプラ試料を対象とした劣化試験と破砕試験を実施し、試験前後の試料分析を通じて劣化や破砕の指標を抽出する。MPsを含むプラ微小粒子の生成量・速度や環境汚染物質の吸着性の評価を実施する。

2023年度
プラ廃棄物試料の添加剤含有量を把握し、劣化・破砕試験の前後での試料分析を通じて、劣化や破砕の指標を評価する。試験を通じたMPsを含むプラ微小粒子の生成量・速度や添加剤の溶出性評価を実施する。

2024年度
プラ廃棄物試料を対象とした劣化試験と破砕試験を行う。

2025年度
相対的に環境リスクが高い微細化プロセスを推定して、各種発生源の管理重要度順位を提示する。

今年度の研究概要

18種類の試験片を用いて、製品ライフサイクルや河川・河岸で生じるイベントを想定したUV劣化促進試験や物理的破砕試験を実施し、ポリマーの種類や添加剤有無と各種劣化指標との関連性評価、粒度分布評価に基づく微細化特性の評価等に着手する。

外部との連携

京都大学、熊本大学、岐阜大学、いであ(株)

関連する研究課題

課題代表者

鈴木 剛

  • 資源循環領域
    資源循環基盤技術研究室
  • 室長(研究)
  • 農学博士
  • 生化学,化学
portrait

担当者