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地上・衛星観測網による東アジアのエアロゾルの半世紀の変動とコロナ禍の影響の解明(令和 4年度)
Clarification of half-century changes in East Asian aerosols and the effects of COVID-19 by ground and satellite observation networks

研究課題コード
2123CD016
開始/終了年度
2021~2023年
キーワード(日本語)
エアロゾル,コロナ,コロナ,衛星観測,衛星観測,地上観測,地上観測,長期変動,長期変動
キーワード(英語)
aerosol,COVID-19,COVID-19,satellite observation,satellite observation,ground-based observation,ground-based observation,long-term variation,long-term variation

研究概要

地球温暖化におけるエアロゾルの影響評価を高精度化することを目的に、本研究グループ独自の地上観測網と解析手法によって、東アジアのエアロゾルの約半世紀に渡る長期変動を明らかする。また、約半世紀の歴史におけるコロナ禍の影響を評価する。具体的には、(1)東アジアに展開した独自の地上観測網SKYNETとAD-Netのデータを、独自の手法で複合解析することで、約20年間のエアロゾル組成(水溶性、黒色炭素、ダスト、海塩粒子)の鉛直分布の変動を導出する。(2)A-Trainの衛星搭載ライダーとイメージャを独自の手法で解析し、東アジアの約20年間のエアロゾル組成の三次元分布を導出する。(3)気象庁・環境省の地上観測データを解析し、日本のエアロゾルの光学的厚さ(気柱積算量)と一次散乱アルベド(光吸収性)、SPM(地上濃度)の約半世紀の変動を導出する。(4)経済活動自粛期間の結果を抽出し、長期変動からの偏差として、コロナ禍の影響を評価する。(5)長期変動のデータセットを整備し、地球システムモデルの検証と改良を行う。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

本分担課題では、国立環境研究所の主導により実施されている地上観測ネットワークAD-Netによる観測を継続し、データ解析に必要となる校正されたライダー観測データを整備する。また、A-Train衛星搭載ライダーとイメージャの東アジア観測データセットを整備し、エアロゾル解析を行う。これにより、本課題で最終目標としている、長期変動からの偏差としてのコロナ禍の影響の評価および地球システムモデルの検証と改良に寄与する。各年度の研究計画は以下となる。
(2021年度)
AD-Netによる地上ネットワーク観測およびその観測データセットの構築を行う。また、独自開発した衛星搭載ライダーとイメージャを用いた複合解析アルゴリズムを用いたエアロゾル全球解析を行い、長期データセットの構築を進める。
(2022年度)
引き続きAD-Netによる地上ネットワーク観測およびその観測データセットの構築を行うと共に、衛星搭載ライダーとイメージャを用いたエアロゾル全球解析を行い長期データセットを構築する。また、構築したデータセットを地上観測データで検証し、その品質を評価する。
(2023年度)
引き続きAD-Netによる地上ネットワーク観測およびその観測データセットの構築を行うと共に、衛星搭載ライダーとイメージャを用いたエアロゾル全球解析を行い長期データセットの構築およびデータ品質評価を行う。長期データセットを用いた統計解析を行い、年変動や偏差等を明らかにする。

今年度の研究概要

今年度は、AD-Netによる地上ネットワーク観測およびその観測データセットの構築を行う。また、独自開発した衛星搭載ライダーとイメージャを用いた複合解析アルゴリズムを用いたエアロゾル全球解析を行い、長期データセットの構築を進める。これまでの研究解析によって、2014年までの解析が終了している。そこで、それに続くデータ解析を行う。また、地上観測データとの比較検証に向けた地上データの収集を合わせて行う。

外部との連携

気象研究所(課題代表機関)および千葉大学環境リモートセンシング研究センター(研究分担機関)との共同研究となる。

課題代表者

西澤 智明

  • 地球システム領域
    大気遠隔計測研究室
  • 室長(研究)
  • 理学博士
  • 理学 ,物理学
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