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陽イオン界面活性剤の生態毒性試験におけるパッシブドージング法の開発(令和 4年度)
Developing passive dosing methods for ecotoxicity testing of cationic surfactants

研究課題コード
2223AN001
開始/終了年度
2022~2023年
キーワード(日本語)
界面活性剤,生態毒性,パッシブドージング,毒性試験,吸着
キーワード(英語)
Surfactants,Ecotoxicity,Passive dosing,Toxicity test,Sorption

研究概要

陽イオン界面活性剤は感染症対策における消毒剤をはじめ、洗剤、柔軟剤など幅広い用途で使用されている。しかし概して毒性が高く、多くが化審法の優先化学評価物質に指定されるなどそのリスク評価が求められている。一方、陽イオン界面活性剤はガラス器具などに強く吸着する性質があるため、試水濃度が低下しやすく、生態毒性試験の実施が容易ではない。本研究では新規パッシブドージング法を確立することを目的とし、生態毒性データの不足している陽イオン界面活性剤の毒性を測定することを目標とする。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

本研究ではまず新規パッシブドージング法を確立し、陽イオン界面活性剤の水中濃度の安定化を実現する。次に確立した方法により水生生物を用いた生態毒性試験を精緻に実施し、信頼できるデータのない疎水性の陽イオン界面活性剤の毒性値を測定する。得られたデータをもとに、既存法により測定された毒性データの精度を評価する。

今年度の研究概要

初年度はパッシブドージング法に適する吸着相の探索を行う。モデル物質としてベンザルコニウム類、ジアルキルジメチルアンモニウム類などを用いる。それぞれ炭素鎖長の異なる物質(C10-18)を用い、一般的な毒性試験の期間(2-28日程度)にわたって水中濃度を安定させることを目指す。また吸着相が試験生物に有害影響を及ぼさないことを確認する。

課題代表者

遠藤 智司

  • 環境リスク・健康領域
    曝露影響計測研究室
  • 主幹研究員
  • 博士(自然科学)
  • 化学,地学
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担当者