- 研究課題コード
- 2224CD005
- 開始/終了年度
- 2022~2024年
- キーワード(日本語)
- マイクロプラスチック、環境汚染物質、単独/複合曝露、神経毒性、神経行動
- キーワード(英語)
- microplastics, environmental pollutants, single/combined exposure, neurotoxicity, neurobehavior
研究概要
マイクロプラスチック(MP)の汚染は徐々にグローバルな環境問題になり、政府、社会、学界から注目されている。その問題は国際的な環境科学のホットな話題でもある。ただし、MPの曝露が生物に影響を与えるかどうか、ディーゼル排気ガス由来の二次有機エアロゾル(DE-SOA)などの他の環境汚染物質との複合曝露が中枢神経系に影響を与えるかどうか、期曝露の影響があるかはまだ不明である。DE-SOAに関して、動物モデルを使用し、神経毒性効果、神経行動の変化、および神経免疫バイオマーカーの変化などを報告した。この研究では、MPのモデルとしてポリスチレンナノプラスチック(NP)を使用し、2つの異なるタイプ(摂取と吸入)のNP曝露と、NPとDE-SOAの複合曝露の神経毒性、神経行動、神経免疫バイオマーカーへの影響を調べることを目的とする。環境マイクロプラスチック(MP)の影響及びメカニズムを理解することで神経毒性評価、環境管理、および環境保全に役にたすと考えられる。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
(a)FY2022:初年度は、成体オスラットにおける飲料水中NPの単独曝露およびDE-SOAの全身曝露と飲料水中NPの1ヶ月期間の複合曝露の影響を調べることを目指す。曝露後、行動テストバッテリーを実行し、脳における神経学的および免疫学的バイオマーカーを調査する。
(b)FY2023:2年目には、成体オスラットにおけるNPのみの鼻部曝露の影響およびNPの鼻部曝露(30分/日、5日/週)とDE-SOAの全身曝露の1ヶ月期間の複合曝露の影響を調べる。さらに2022年度に記載されているように、成体オスラットの行動テストバッテリーとそれと関連するバイオマーカーを調べる。
(c)FY2024:3年目に、飲料水中NPと同時にDE-SOAの全身暴露を妊娠14日目から生後21日目まで1か月間複合曝露を行う。そして、生後7週齢のオスとメスラットにおける神経行動と神経免疫反応において検討する。
今年度の研究概要
本年度は、成体オスラットにおける飲料水中NPの単独曝露およびDE-SOAの全身曝露と飲料水中NPの1ヶ月期間の複合曝露の影響を調べることを目指す。曝露後、行動テストバッテリーを行い、脳における神経学的および免疫学的バイオマーカーを検討する。
- 関連する研究課題
- 26420 : PJ1_実環境および脆弱性を考慮した健康影響の有害性評価に関する研究
- : 環境リスク・健康分野(ア先見的・先端的な基礎研究)
課題代表者
TIN-TIN-WIN-SHWE
- 環境リスク・健康領域
- シニア研究員
- M.D., Ph.D (Medical Science)
- 医学,生理学,生化学