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ナノプラスチック定量分析法の開発(令和 3年度)
Development of quantitative analysis method for nanoplastics

予算区分
若手研究
研究課題コード
2123CD015
開始/終了年度
2021~2023年
キーワード(日本語)
ナノプラスチック,定量分析,プラスチック汚染
キーワード(英語)
nanoplastics,quantitative analysis,plastic pollution

研究概要

近年マイクロプラスチックによる深刻な海洋汚染の状況が明らかとなっており、さらに小さいナノプラスチック(<1 µm)についても、世界的な汚染が進んでいる可能性が考えられている。しかし、未だナノプラスチックを正確に定量する手法はなく、環境中での存在量は未解明の状況である。本研究では、環境試料中のナノプラスチックの正確で精度の高い定量分析法を開発する。先行研究においては熱分解GC/MSを用いた分析法が試みられているが、ここに申請者がこれまでに開発した各ポリマーの球状ナノ粒子を用いることで、分析法の信頼性を評価する添加回収試験と、誤差等を補正する内部標準法の導入が可能となる。また、熱分解GC/MSで分離の難しいポリマーについて個別に定量するため、多種ポリマーが混在する試料からのポリマー分画法を開発する。最終的には、作成した手法を河川、海洋等の試料に適用し、実試料での実用性を確認する。本研究により分析法が確立することで、ナノプラスチックによる環境汚染の実態解明が可能となる。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

ナノプラスチックの分析に必要な標準粒子として、6種の一般的なポリマーについてナノスケールの粒子を用意する。加えて、重水素化ポリマーからなる標準粒子を作成する。ナノプラスチックの水試料からの回収方法、夾雑物を除く前処理方法、熱分解GC/MSを用いた分析方法を検討する。標準粒子をもちいた添加回収試験、重水素化ポリマー粒子を用いた内部標準法の導入、溶媒への溶解性の違いに基づくポリマー分画手法の開発、等を行い、環境試料中のナノプラスチックの定量的な分析方法を開発する。

今年度の研究概要

ナノプラスチックの分析に必要な標準粒子として、6種の一般的なポリマーについてナノスケールの粒子を用意する。加えて、重水素化ポリマーからなる標準粒子を作成する。また、ナノプラスチックの水試料からの回収方法、夾雑物を除く前処理方法、熱分解GC/MSを用いた分析方法を検討する。

関連する研究課題
  • 25563 : 資源循環分野(ア先見的・先端的な基礎研究)

課題代表者

田中 厚資

  • 資源循環領域
    資源循環基盤技術研究室
  • 研究員
  • 博士(農学)
  • 化学,農学
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