- 予算区分
- BA 環境-推進費(委託費) 3-1905
- 研究課題コード
- 1921BA007
- 開始/終了年度
- 2019~2021年
- キーワード(日本語)
- 産業廃棄物,情報通信技術,効率化
- キーワード(英語)
- industrial waste,information and communication technology,streamlining
研究概要
廃棄物・資源循環分野全体において、更なる3R の推進と資源効率の向上、労働力不足への対応とそのための労働安全の確保、労働環境の改善が求められている。本研究では、産業廃棄物を中心に、産廃の発生、収集から選別・加工・再利用に至るプロセスを静脈系サプライチェーンと位置づけ、その最適マネジメントのために適用可能なICT・AI の導入ポテンシャルを検討し、その効果を明らかにすることを目的とする。具体的導入ステージを想定した上で、ICT・AI 技術を活用したシステム開発と導入による効果を、環境面・経済面・安全面から評価する。さらに、その展開可能性と導入効果についての拡大評価についても行う。
この目的を達成するために、?ICT・AI の活用による排出・処理事業者間インタラクション実現による資源循環の効率化及び適正処理の推進、?産廃のエネルギー利用高度化を想定した需給マッチングの最適化、?産業廃棄物のサーマルリカバリープロセスへのICT・AI 導入による施設の維持・管理の高度化、?情報通信技術の活用による廃棄物処理事業における生産性の向上と適正処理推進のための安全管理の高度化、以上に関してICT・AI を用いたシステムのプロトタイプ開発、実証ならびに導入の効果分析を行う。
研究の性格
- 主たるもの:技術開発・評価
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
本研究では、産廃の発生から選別・加工・再利用に至るプロセスを静脈系サプライチェーンと位置づけ、その最適マネジメントのために適用可能なICT・AI の導入ポテンシャルを探索した上で、具体的導入ステージを想定したシステム開発と導入による効果を、環境面・経済面・安全面から評価する。さらに、その展開可能性と導入効果についての拡大評価についても行う。サブテーマを4 つ設定する。サブテーマ?は収集効率化、処理業者の業務効率化、サブテーマ?はエネルギー利用の需給マッチング、サブテーマ?は焼却プロセスの維持・保全高度化、サブテーマ?は全ステージを対象とした生産性と労働安全向上である。これらを通じて、静脈系サプライチェーン全体を通じたマネジメント最適化に対するICT・AI 技術の有効性評価を示す。
今年度の研究概要
国立環境研究所では、サブテーマ?「産廃のエネルギー利用高度化を想定した需給マッチングの最適化」を担当する。今年度は、エネルギー利用の需給マッチングシステムの提案と費用対効果、ポテンシャル推計を行う。具体的には、情報技術を活用する高度なエネルギー利用システムについて設計し、実現可能性調査を実施することで費用対効果を算定する。高度なエネルギー回収と、それを支援する情報通信技術の普及拡大の可能性を評価する。
外部との連携
北九州市立大学、東洋大学、早稲田大学、立命館大学、和歌山大学
課題代表者
藤井 実
- 社会システム領域
システムイノベーション研究室 - 室長(研究)
- 博士(工学)
- 化学工学,システム工学