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生物多様性分野(令和 3年度)
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研究課題コード
2125FP136
開始/終了年度
2021~2025年
キーワード(日本語)
生物,生態系,生物多様性
キーワード(英語)
Organism,Ecosystem,Biodiversity

研究概要

先見的・先端的な基礎研究として、地球上の多様な生物とそれを取り巻く環境からなる生態系の構造、機能、これらの関係の解明、人間が生態系から受ける恩恵と人間活動が生物多様性・生態系に及ぼす影響・リスクの解明・評価に関する調査・研究を様々な空間及び時間スケールで実施する。具体的には、3年後を目処に、生物多様性と生態系の空間解析においては、従来のリモートセンシング技術に加え、衛星コンステレーション、ドローン、カメラトラップ、バイオロギング等の新しい無人遠隔計測手法の生物多様性・生態系観測への応用可能性に関する評価を行う。生物多様性と生態系の変動に関しては、過去データの収集・整理、長期モニタリングや操作実験等によるデータ取得に加え、統計・理論モデリング、シミュレーション技術開発を行って駆動要因解析を行う。また、環境DNA 等のゲノム情報に関して、知見の収集を行うとともに解析技術の開発や標準化を行って生物多様性の評価への応用可能性を検討する。こうして集積した情報は、ビッグデータとなる可能性があり、解析手法の開発とともに、ビッグデータを活用した生物多様性の評価・予測についても検討を行う。さらに、生態系の構造や機能に関して、観測や実験によって評価を行うとともに、社会科学分野との連携を行って自然の寄与や生態系サービスの評価手法の高度化に関する検討を行う。最終年度に向けては、観測や実験等により取得したデータと解析技術の開発や応用可能性の検討に基づき、生物多様性や生態系機能・サービスの時空間変動に関する評価の高度化を行い、変動を駆動する要因を検討し、自然共生研究プログラムとともに生物多様性の保全と持続的利用に関する提案を行う。
政策対応研究として、我が国の生物多様性の評価に関する拠点化を推進し、所内外との連携を促進し
て、生物分布をはじめとする生物多様性に関わる情報の集積を行う。これらにより得られたデータに基づき、生物多様性の評価を行い、国内外の動向を踏まえて、生物多様性の保全や持続的利用に関する目標の策定や目標の達成度の把握に貢献する。なお、地域環境保全領域及び生物多様性領域の共管で滋賀県に設置された琵琶湖分室を拠点として、環境省や滋賀県などと協力して琵琶湖及びその流域の水質や生態系の保全に努める。
知的研究基盤整備として、生物多様性の評価と保全に必要な、湖沼等の長期モニタリング、生物応答に関する実験、生物のゲノム情報解析に関する研究基盤整備を行う。また、生物資源の収集・保存事業を行い、絶滅危惧種の域外保全に貢献するとともに、微細藻類をはじめとする生物資源の持続的利用を推進する。 また、国内外の観測ネットワーク等と連携するとともに、データや試料の利活用を推進する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

今年度の研究概要

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課題代表者

山野 博哉

  • 生物多様性領域
  • 上級主席研究員
  • 博士(理学)
  • 地理学,地学,理学
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