- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 1921CD016
- 開始/終了年度
- 2019~2021年
- キーワード(日本語)
- 廃棄物最終処分場,水銀,硫黄酸化細菌
- キーワード(英語)
- waste landfills,mercury,sulfur-oxidizing bacteria
研究概要
最終処分場における水銀廃棄物の適正な管理方法の確立が求められている。廃水銀および廃水銀等は、硫化・固型化し、改質硫黄水銀固型化物(以下、水銀固型化物)とした上で、埋設することが規定されている。水銀固型化物の物理化学的特性は、高い安定性を有するとされているが、微生物反応が及ぼす影響については、知見が不足している。本研究では、硫化金属のバイオリーチング能力と最終処分場での存在が確認されている、硫黄酸化細菌に着目し、この細菌が水銀固型化物の劣化、水銀の溶出・揮発に及ぼす影響の評価とそのメカニズムの解明を目的とする。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:
全体計画
初年度は、好気性の独立栄養細菌である硫黄酸化細菌の増殖維持とガス状水銀をトラップするための密閉バイアル試験系を構築し、最適条件を検討する。構築した試験系を用いて、硫黄酸化細菌の存在有無による、水銀固型化物の劣化および水銀溶出・揮発に及ぶす影響について実験的に検証する。次年度は、硫黄酸化細菌による、水銀固型化物からの水銀の溶出、揮発のマスバランスを明らかとするとともに、硫黄酸化細菌の種がそれらに及ぼす影響を評価する。最終年度は、硫黄酸化細菌による水銀固型化物からの水銀ガス放出挙動のシミュレーションについて検討するとともに、硫黄ポリマーの開裂及び硫化物からの金属の溶出や、水銀の揮発に関与する細菌の機能遺伝子のレビューを行い、候補遺伝子を整理する。
今年度の研究概要
初年度に確立した試験系を用い、硫黄酸化細菌による、水銀固型化物からの水銀の溶出、揮発のマスバランスを明らかとする。また、異なる種の硫黄酸化細菌を用い、水銀固型化物からの水銀の溶出速度および揮発速度に差が生じるのか検証する。各種パラメータを取得し、硫黄酸化細菌による水銀固型化物からの水銀ガス放出挙動のシミュレーションについて検討する。
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