- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 1719CD023
- 開始/終了年度
- 2017~2019年
- キーワード(日本語)
- ノンターゲット分析,精密質量,多次元ガスクロマトグラフィ,ソフトイオン化
- キーワード(英語)
- non-target analysis,accurate mass,comprehensive multi dimensional gas chromatography,soft ionization
研究概要
本研究では、従来のターゲット分析では見逃してきた可能性のある「リスク懸念物質の捕捉」や「毒性物質スクリーニング」、「複合影響評価」にも利用可能なGC×GC-HRTOFMSによる包括的かつ超高感度なノンターゲット分析手法構築の一環として、新たに不活性ガスによるソフトイオン化法を検討し、環境試料中に存在する有機ハロゲン化合物の分子イオンの包括的超高感度検出の実現を目的とする。確立した手法を用いて様々な環境試料を測定し、化合物の同定を試みることにより、ノンターゲット分析における不活性ガスによるソフトイオン化法の有効性と応用可能性を明らかにする。
研究の性格
- 主たるもの:技術開発・評価
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
これまで開発してきたGC×GC-HRTOFMSによるノンターゲット分析手法に、新たに不活性ガスによるソフトイオン化法を検討し、複雑な環境試料中に存在する有機ハロゲン化合物の分子イオンの超高感度検出の実現と手法の評価を行うことを目的とする。具体的には、(1)有機ハロゲン化合物の混合標準溶液を用いて、分子イオンの高感度検出が可能なソフトイオン化条件を決定する。(2)本ソフトイオン化における環境試料マトリックスの影響を評価する。(3)様々な環境試料を測定して化合物を同定し、本ソフトイオン化法の有効性を明らかにする。
今年度の研究概要
今年度は、不活性ガス(Ar, He)に加え、化学イオン化の試薬ガスとして一般的に使用されているメタンも使用し、GC×GC-ソフトイオン化-HRTOFMSによるハウスダスト粗抽出液の測定を行う。別途、従来の電子イオン化(EI)法でも同じ試料を測定し、得られた各データを比較しながら詳細にデータ解析を行うことで、各イオン化法の特徴を理解し、目的に応じた活用方法を整理する。また、有機ハロゲン化合物の混合標準溶液とハウスダスト粗抽出液の測定データを比較し、環境試料マトリックスがソフトイオン化の感度や安定性、耐久性等に与える影響を調べる。
- 関連する研究課題
課題代表者
家田 曜世
- 環境リスク・健康領域
環境標準研究室 - 主任研究員
- 博士(理学)
- 化学