- 予算区分
- CD 文科-科研費 基盤A
- 研究課題コード
- 1921CD014
- 開始/終了年度
- 2019~2021年
- キーワード(日本語)
- ダイオキシン,脳,行動
- キーワード(英語)
- dioxin,brain,behavior
研究概要
我が国は数年後には17人に1人が認知症となる超高齢社会である。ダイオキシンやヒ素、ビスフェノールAの胎仔期曝露マウスが認知症の症状を呈することがこれまで示されてきているが、本研究では到達目標をダイオキシン類の発達期曝露が認知症の発症・増悪に関与する科学的知見を集積し、認知症の毒性エンドポイントとしての重要性を示すことにおく。(1)ダイオキシンによって老年期に生じる認知的柔軟性の低下に焦点をあて、ヒト調査ならびに動物毒性実験により、影響の質と程度、そしてその毒性機構を明らかにする。(2)その成果をもとに、ヒト調査ならびに動物毒性実験において、高次認知機能の表現型解析技術を確立する。ダイオキシン以外の毒性実験も行うことで汎用性を示し、人間のQOLの根幹をなす高次脳機能の新たな健康リスク指標を提示する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
これまで、動物実験により、ダイオキシン等胎仔期曝露が認知機能を低下させることを認知課題成績と神経細胞微細形態変化双方で報告した。本研究では到達目標を、ダイオキシン類発達 期曝露が認知症発症・増悪に関与する科学的知見を集積し、認知症毒性エンドポイントとして 重要性を示すことにおく。(1)ダイオキシンによって老年期に生じる認知的柔軟性低下に焦点をあて、ヒト調査ならびに動物毒性実験により、影響と質と程度、毒性機構を明らかにする。 (2)その成果をもとに、ヒト調査ならびに動物毒性実験において、高次認知機能表現型解析技術を確立する。ダイオキシン以外毒性実験も行うことで汎用性を示し、人間QOL根幹をなす高次脳機能への新たな健康リスク指標を提示する。
今年度の研究概要
発達期ダイオキシン曝露群において、行動柔軟性がどのように影響をうけるのか動物モデルを用いて明らかにすることで、認知機能への影響を検討する。
外部との連携
掛山 正心 早稲田大学 人間科学学術院 教授 (研究代表者)
久保 健一郎 慶應義塾大学 医学部 准教授
皆川 栄子 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第四部 流動研究員
浜田 道昭 早稲田大学 理工学術院 教授
課題代表者
前川 文彦
- 環境リスク・健康領域
生体影響評価研究室 - 上級主幹研究員