- 予算区分
- BA 環境-推進費(委託費) SII-3-1-2
- 研究課題コード
- 1820BA012
- 開始/終了年度
- 2018~2020年
- キーワード(日本語)
- 残留性有機汚染物質,物性測定,物性予測
- キーワード(英語)
- persistent organic pollutants,property measurement,property prediction
研究概要
新規POPsの物理化学パラメータを測定し、物性推算法の評価・確立を行い、さらに混合物中における新規POPsの物性について検討する。対象物質は他テーマと共通のリン系難燃剤及び短鎖塩素化パラフィン(SCCPs)とする。測定対象とする物理化学パラメータは蒸気圧、水溶解度、Kowとする。文献値との比較や健全性・妥当性の検証、新規メソッドによる測定などにより測定値の信頼性を確保する。推算法としてはCOSMOtherm、PP-LFERs、EPI-Suiteを用いる。実測値との比較により推算法の評価を行い、信頼できる推算法の確立を目指す。確立された推算法により、物性値の実測が困難な物質のデータを補填する。またCOSMOthermを用いて新規POPsが混合物として存在する場合の物性について検討する。混合物中における物性の実測にも挑戦する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
研究初年度はリン系難燃剤、2年度目はSCCPs、3年度目は混合物を中心に検討する。
今年度の研究概要
リン系難燃剤については文献値と測定値の健全性・妥当性を検証し、必要ならば追加実験を行う。別機関による測定値を得るため、一部の測定は外注して本研究の測定結果と比較する。また入手可能なSCCPsの単一異性体標準試薬を用いて前年度のリン系難燃剤と同様な測定を行う。同様に、健全性・妥当性の検証を行う。並行して、COSMOtherm、PP-LFERs、EPI-Suiteを用いて物理化学パラメータの推定を行い、測定値と比較する。また推定誤差の程度、方向を検証する。特に、特定の物質、特定の分子構造に系統的な誤差がないか検証する。混合物中蒸気圧(分圧)等の測定の予備実験を行う(純物質と同様な方法)。またCOSMOthermによる混合物中物性の推算について検討を開始する。
外部との連携
SII-3-1テーマリーダー 倉持秀敏
SII-3-1(1) サブテーマリーダー 倉持秀敏
SII-3-1(2) サブテーマリーダー 遠藤智司
課題代表者
遠藤 智司
- 環境リスク・健康領域
曝露影響計測研究室 - 主幹研究員
- 博士(自然科学)
- 化学,地学