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民間航空機による温室効果ガスの3次元長期観測とデータ提供システムの構築(平成 31年度)
Long-term 3D observation of greenhouse gases by commercial airliner and its data distribution system

予算区分
BB 環境-地球一括
研究課題コード
1620BB001
開始/終了年度
2016~2020年
キーワード(日本語)
温室効果ガス,民間航空機,CONTRAIL,データ提供,長期観測
キーワード(英語)
greenhouse gas, commercial airliner, cONTRAIL, data distribution, long-term observation

研究概要

本研究では世界で唯一の民間航空機による温室効果ガスの高頻度3次元観測プロジェクト(CONTRAIL)において、これまでの10年間の観測に加えてさらに5年間の長期データを蓄積することによって、近年注目されている過去20-30年とは明らかに異なるアジアの人為源排出量の急増や、温暖化の進行に伴う陸上生態系や海洋フラックスの長期変化による影響の実態を解明することを目的とする。特に、長期間の観測データの積み重ねにより、排出・吸収量の年々の変動と気象・気候変化との関係を解明し、地球温暖化予測の精度向上に貢献を果たすことが必要となっている。さらに、CONTRAILデータの利用を促進して世界への情報発信や温暖化予測研究に対する日本の貢献を進展させるため、これまで培われたデータ処理手法の自動化と高速化を図り、定常的かつより迅速なデータ提供システムを構築する。これによって、タイムリーかつ効果的な情報発信を可能にすると伴に、衛星観測の検証や炭素循環モデルの高度化に資することも目的とする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

日本航空(JAL)が運航する国際線旅客機にCO2連続測定装置を搭載して、アジア、オーストラリア、ハワイ、北米、ヨーロッパ上空と日本を結ぶ航路上において、時間的・空間的にマルチスケールのCO2濃度の3次元分布観測を実施する。また、フラスコサンプリング装置による観測を実施し、CO2以外の多種類の温室効果ガスの長期データを取得する。観測されたこれらのデータを幅広いユーザーに発信する。

今年度の研究概要

民間航空機を利用してアジア太平洋域を中心とした地域における温室効果ガスの観測を実施する。複数機の航空機にCMEを搭載してCO2濃度の連続観測を行うとともに、月に1〜2回の頻度でASE、MSEを利用して空気試料のサンプリングを実施する。CMEデータに続いてASE/MSEデータ提供用データベースの試験運用を開始する。

外部との連携

気象庁気象研究所との共同研究

課題代表者

町田 敏暢

  • 地球システム領域
    大気・海洋モニタリング推進室
  • 室長(研究)
  • 博士(理学)
  • 理学 ,地学,物理学
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担当者