- 予算区分
- AP 基盤整備
- 研究課題コード
- 1620AP006
- 開始/終了年度
- 2016~2020年
- キーワード(日本語)
- 絶滅危惧種,遺伝資源
- キーワード(英語)
- Endangered species,Genetic resource
研究概要
絶滅のおそれのある野生動物の保護増殖や生物学的研究の基盤として、体細胞、生殖細胞、組織といった遺伝資源の長期凍結保存を行う。
国内に分布する野生動物の中で、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)」によって国内希少野生動植物種に指定されている種を対象に、遺伝資源(体細胞、生殖細胞、臓器等)の収集および長期凍結保存を行う。特に保護増殖事業計画が策定されている鳥類15種および哺乳類4種を優先種とする。また、国際希少野生動植物種に指定されている野生動物の中で、アジア地域に分布している種を対象に、現地研究者および国内外の動物園等と連携した遺伝資源の収集、保存体制構築を図る。具体的には、5年間で、種数としては50種、受入個体数は1,000個体、保存試料数は20,000本を目標に試料収集を行う。特に「種の保存法」で保護増殖事業計画が策定されている鳥類15種および哺乳類4種から優先して遺伝資源を収集・保存する。
研究の性格
- 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
- 従たるもの:応用科学研究
今年度の研究概要
1. 国内希少野生動植物種に指定されている種の中で保護増殖事業計画が策定されている鳥類15種及び哺乳類4種から優先して遺伝資源を収集・保存する。特に遺伝資源の保存が行われていないオオトラツグミの試料保存を実施できる体制を整える。
2. 国際希少野生動植物種に指定されている野生動物の中ではアジア地域に分布しているサイ類、霊長類、大型ネコ科動物およびクマ類について試料保存を実施できる体制を整える。
3. 野生動物ゲノム連携研究グループと共同で、各種野生動物に由来する遺伝資源の保存および野生動物細胞の株化やゲノム解析等の研究を行う。
以上を通じて、種数としては20種、受入個体数は200個体、保存試料数は4,000本を目標に試料収集を行う。
外部との連携
環境省・生物多様性センター、釧路市動物園、猛禽類医学研究所、NPO法人タンチョウ保護研究グループ、東北大学農学研究科、宮城県自然保護課、横浜市繁殖センター、横浜市立金沢動物園、横浜市立よこはま動物園、大阪市立大学、近畿大学、環境省対馬自然保護官事務所、出水市ツル博物館クレインパークいずみ、鹿児島大学共同獣医学部動物微生物学分野、環境省奄美自然保護官事務所、環境省徳之島自然保護官事務所、環境省那覇自然環境事務所、環境省やんばる自然保護官事務所、NPO法人どうぶつたちの病院沖縄、環境省石垣島自然保護官事務所、環境省西表自然保護官事務所
課題代表者
大沼 学
- 生物多様性領域
生物多様性資源保全研究推進室 - 室長(研究)
- 博士(獣医学)
- 獣医学,生物学