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不均一反応を利用した水の界面におけるイオン濃度分布の解明(平成 29年度)
Elucidating ion distribution at the air-water interface

予算区分
CD 文科-科研費
研究課題コード
1517CD024
開始/終了年度
2015~2017年
キーワード(日本語)
ホフマイスター効果,イオン,水滴
キーワード(英語)
Hofmeister effect,ion,droplets

研究概要

空気と水が交わる境界相(界面)ではヨウ化物イオンなどの特定のイオンが偏在している。このような効果はSpecific ion effectsとして知られており、大気エアロゾルの反応性の決定、海塩粒子における特定のハロゲンの濃縮、また雨粒の地面への落下・分裂に伴う電荷を帯びた微小液滴の生成などに重要な影響を与えている。しかし水の界面においてどのようなイオンがどの深さにどれだけ分布しているのかはよくわかっていない。本研究では気相と気液境界相を同時に測定できる画期的な新手法を応用し、水の界面の深さ方向のイオン分布を解明する。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:技術開発・評価

全体計画

新規質量分析法を用いて、水の界面の深さz(Å)に存在する各種イオンの分布を決定する。水滴の分解過程を利用して、気液界面に集まるイオン、バルク中に集まるイオンを分離し、その相対的分布を決定する。各種イオンの水の界面における深さz軸方向の分布の決定・その機構の解明を目標にする。

今年度の研究概要

「不均一反応を利用した水の界面におけるイオン濃度分布の解明に向けた研究」において、大気エアロゾルに含まれる有機成分の気液界面における濃度分布を解明する。具体的にはマイクロジェットの分解過程を利用した新規質量分析法を用いて、ジカルボン酸・アルキルアミンなどの有機成分の気液界面における濃度分布を決定する。

外部との連携

カリフォルニア工科大学のMichael Hoffmann教授とA.J. Colussi博士と共同研究を行う。

関連する研究課題

課題代表者

江波 進一