- 予算区分
- MA 委託請負
- 研究課題コード
- 1616MA001
- 開始/終了年度
- 2016~2016年
- キーワード(日本語)
- サンゴ礁保全,統計モデリング,大量発生,個体数管理
- キーワード(英語)
- conservation of coral reefs, statistical modeling, outbreak, population management
研究概要
サンゴ礁域においてオニヒトデは数年周期で大発生しサンゴを食害するが、近年その発生頻度は増加傾向にある。このためオニヒトデの大量発生メカニズムの理解と予測、効率的な対策手法が求められている。オニヒトデの大量発生を予察する手法として、個体密度や食痕数の広域モニタリングや、稚ヒトデモニタリングが提案され、地域関係者にとって有効な手段として検討されている。これらの手法に加え、統計モデルやGISを利用した大量発生の起きやすさを数値化できれば、オニヒトデ大量発生の効率的な予察に大きく貢献できると考えられる。
本研究では、幼生分散を模したシミュレーション結果および過去の成体の大量発生データとに基づいた空間統計モデリングにより、海域別の大量発生の発生プロセスを推定する。またこれまでに作成した、発生したオニヒトデを効率的に駆除するための統計モデルを複数年度の駆除記録に適用し駆除管理計画の提案をする。
研究の性格
- 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
- 従たるもの:応用科学研究
全体計画
沖縄県のオニヒトデ発生頻度の長期広域データ・環境データを用い、オニヒトデ発生プロセスの時系列モデリングを行う。オニヒトデが大発生に至るプロセスとして幼生期あるいは成体期の生存率増加が考えられる。幼生期については、海水の流動と餌量指標のクロロフィルa量のGISデータを使用したシミュレーションにより海域間の幼生の着底頻度を推定する。これを各海域における成体の出現頻度の時系列変動と対応させた時空間モデリングを行う。
駆除効率のモデリングにおいては、オニヒトデ駆除努力量と駆除成功率を推定するように構築してきた統計モデルを、沖縄県恩納村の複数年度の駆除記録に対し適用し、これにコストとのトレードオフを考慮し最適化した駆除管理プロセスの推定を行う。
今年度の研究概要
単年度の契約であるため、同上
外部との連携
本研究は、沖縄県自然保護課の「オニヒトデ総合対策事業」(事業統括:一般財団 沖縄県環境科学センター自然環境課)の一部として実施している。
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