- 予算区分
- CD 文科-科研費
- 研究課題コード
- 1113CD018
- 開始/終了年度
- 2011~2014年
- キーワード(日本語)
- 環境計画,市民参加,定量的評価
- キーワード(英語)
- environmental planning, citizen participation, quantitative analysis
研究概要
環境計画の各段階における市民参加が進んでいる。しかし、計画策定の目的が環境の保全であることを考えれば、市民参加は手段であり、計画目標の達成に寄与しなければ本来の機能を果たしているとはいえない。従来、環境計画における参加研究は、主として策定段階における参加の実態や効果を分析した事例分析であり、計画の達成状況から市民参加の効果を論じた研究は見当たらない。そこで、本研究は、環境計画の一つであるごみ処理基本計画を対象として、計画目標の定量的指標(ごみ排出量、リサイクル率等)の達成度、すなわち計画成果を評価基準として市民参加の効果を評価し、そこから有効な市民参加のあり方を提示することを目的とする。加えて、計画の実効性を高めるために行政が取り組む、市民のごみ削減の取り組みの基盤となる「地域環境力」の創造・強化につながる行政施策の評価を行う。
研究の性格
- 主たるもの:政策研究
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
(1)ごみ処理基本計画(以下、計画という)のPDCA における市民参加が目標達成に与える効果とその要因、行政から市民への働きかけの効果に関するモデルを構築する。
(2)市町村等2300 を対象としたアンケート調査を行い、計画への市民参加、市民への働きかけ、行政意識・行動、計画達成状況等を把握する。[行政調査]
(3)計画の諸条件が異なる市町村(10 程度)の市民(各200)を対象としたアンケート調査を行い、計画認知、ごみ意識、施策への参加度等を把握する。[市民調査]
(4)市民意識が異なる市町村(5 程度)の計画策定に携わったNPO、コンサルタントを対象としたヒアリング調査を行い、上記の結果を補足、再整理する。[NPO・コンサル調査]
(5)上記の調査結果に基づき、(1)で構築したモデルの検証を行う。
今年度の研究概要
震災後3年以上が経過し、徐々にではあるが社会情勢(ごみ処理関連部局の繁忙状況等)にも変化がみられることから、平成26年秋を目途に行政郵送調査を実施する。それに続き、市民調査、さらなる行政ヒアリング調査、コンサルタント調査を実施し、最終年度の報告書をまとめるとともに対外的に成果を発表する。
- 関連する研究課題