- 予算区分
- AL GOSAT
- 研究課題コード
- 1115AL001
- 開始/終了年度
- 2011~2015年
- キーワード(日本語)
- 温室効果ガス観測技術衛星,計算機システム,データプロダクト,二酸化炭素,メタン,提供,ユーザ,広報
- キーワード(英語)
- GOSAT, computer system, data product, carbon dioxide, methane, distribution, user, publicity
研究概要
国立環境研究所、環境省、宇宙航空研究開発機構は、全球の二酸化炭素及びメタンの濃度分布とその変動の観測、及び全球の二酸化炭素の地域別ネット吸収・排出量の推定精度の向上を主目的として、共同で温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)プロジェクトを推進している。「いぶき」は、平成21年1月23日に打ち上げられ、5年間の定常観測を行い、平成26年1月以降は後期利用観測を続けている。国立環境研究所では、衛星観測モニタリングの一環として、「いぶき」の観測データを定常処理(受信、処理、再処理、保存、提供)することを目的に、必要な計算機システム(ハードウェア及びソフトウェア)を整備・運用するとともに、維持・改訂作業を行う。また、衛星モニタリング情報の発信のため、必要な広報及び研究者支援を行い、観測データが温暖化研究等の推進に十分に活用されることを目指す。
研究の性格
- 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
平成21年1月に打ち上げられた「いぶき」(GOSAT)データ処理運用システムを運用し、維持・改訂するために、以下の作業を順次実施する。
(衛星運用観測中):
・GOSAT観測データの処理・再処理・保存・提供、システムの運用
・ハードウェアシステム及びソフトウェアシステム(処理プログラム)の維持改訂・増強(※処理アルゴリズムの開発・改訂に関する研究結果をシステムに反映させる)。
・「いぶき」に搭載されている温室効果ガス観測センサ(TANSO-FTS)及び雲・エアロソルセンサからのデータプロダクト(レベル1〜レベル3;二酸化炭素やメタン濃度を含む)の算出・提供
・「いぶき」及び地上観測データを用いて推定処理した全球の二酸化炭素等のネット吸収・排出量とそれに基づく温室効果ガスの全球三次元分布データ(レベル4プロダクト)の定期的な算出・提供
(衛星運用観測終了後):
・統一的な処理手法に基づくGOSAT観測データの全数再処理・保存・提供
・システムの終了準備、データプロダクト移行、システム撤去
・「いぶき」運用観測最終年度のレベル4プロダクトの算出・提供(※レベル4プロダクトの作成には、当該観測時期の地上観測データが必要であり、それら観測結果が公表された後に処理が可能となるため、概ね衛星の運用観測の翌年度または翌々年度に処理を行う)。
今年度の研究概要
(1)当計算機システムの運用管理とプロダクトの作成・保存
(2)観測データを用いた定常処理運用システムの維持改訂と調整、システムの追加
(3)定常処理・再処理に用いる東大計算機システムの代替機能のシステム整備
(4)データ処理アルゴリズムの改良検討の支援とシステムへの反映
(5)関係機関とのデータ授受及び観測要求に関するインタフェース調整、システムへのユーザ登録・管理とユーザへの情報発信、ユーザからの観測要求の受付・整理
(6)データポリシーに則ったプロダクトの配信・提供
外部との連携
データの定常処理最適化に関して2014年7月まで東京大学情報基盤センターと共同研究を実施した。
備考
当課題は、課題コード1115AP010:環境研究の基盤整備「地球環境の戦略的モニタリングの実施、地球環境データベースの整備、地球環境研究支援」の一部を構成する。