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淡水生態系における生物多様性の劣化が生物の空間動態や生態系機能に与える影響の解明(平成 25年度)
Effects of biodiversity on spatial patterning and ecosystem functioning in freshwater ecosystems

予算区分
AQ センター調査研究
研究課題コード
1314AQ006
開始/終了年度
2013~2014年
キーワード(日本語)
生物多様性,空間パターン,食物網,生態系機能,安定性
キーワード(英語)
Biodiversity, Spatial patterning, Food web, Ecosystem function, Stability

研究概要

生物多様性の劣化が生態系機能に与える影響を解明する研究は、生態学における中心的課題となっているが、食物網構造や複数の生態系機能に着目した研究およびメタ群集レベルでの動態を扱った研究は未だ不足している。
(1)ベントスの多様性が食物網構造や消費者のリターへの依存度などにどのように影響するのかを、安定同位体比データを用いて明らかにする。
(2)生息地の撹乱がメタ群集全体の食物網構造や生態系機能に与える影響を明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:基礎科学研究
  • 従たるもの:応用科学研究

全体計画

(1)ベントスの多様性が、捕食者における腐食連鎖からの餌資源寄与率にどのような影響を及ぼすかを明らかにする。ため池における生物群集の安定同位体比のデータに加え、今回新たにリター量のデータを追加し論文にまとめる。
(2)3栄養段階の繊毛虫のメタ群集を用いたマイクロコズム実験を行う。バクテリア由来および藻類由来の2つの食物連鎖を作成する。撹乱が、群集全体の空間パターンおよび生態系機能の時空間変化にどのように影響するかを調べる。
・撹乱処理は、撹乱なし、中程度の撹乱、高い撹乱の3レベルに設定する。
・繊毛虫の個体数、クロロフィル濃度、バクテリア生産量を毎週測定する。
・生態系機能として、栄養塩濃度(NH4, PO4)、酵素活性(CNP)を1、4、7週目に測定する。
・空間動態として、繊毛虫の種構成のばらつきが環境要因・空間配置・それ以外のランダムな要因のどれによって説明されるかをvariation partitioningで解析する。
・食物網構造として、食物連鎖長が撹乱操作によってどのように変化するか調べる。
・毎週採取したサンプルを用いて、次世代シークエンサーでバクテリアの群集構成を明らかにする(来年度に申請予定)。

今年度の研究概要

(1)ベントスの多様性が、捕食者における腐食連鎖からの餌資源寄与率にどのような影響を及ぼすかを明らかにする。ため池における生物群集の安定同位体比のデータに加え、今回新たにリター量のデータを追加し論文にまとめる。
(2)3栄養段階の繊毛虫のメタ群集を用いたマイクロコズム実験を行う。バクテリア由来および藻類由来の2つの食物連鎖を作成する。撹乱が、群集全体の空間パターンおよび生態系機能の時空間変化にどのように影響するかを調べる。

関連する研究課題
  • 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題

課題代表者

福森 香代子

担当者

  • 高村 典子