- 予算区分
- AH 地環研
- 研究課題コード
- 1012AH006
- 開始/終了年度
- 2010~2012年
- キーワード(日本語)
- オゾン,酸性霧,森林衰退,ダケカンバ,長距離輸送
- キーワード(英語)
- Ozone, Acid fog, Forest decline, Betula ermanii, Long range transport
研究概要
北海道東部の摩周湖外輪山では、ダケカンバなどの森林衰退が報告されているが、病虫害や風害等の状況証拠は無く、衰退原因として最近濃度上昇が認められる大気汚染物質の影響が指摘される。これまで月平均70ppb強のオゾンが確認され、また、pH3台の霧も報告されており、流跡線解析から、長距離輸送された汚染物質の影響が示唆された。以上から本研究では、摩周湖外輪山で長距離輸送が原因と考えられるオゾンや酸性霧の現地調査を行い、化学的・気象的要因との関係を解明すると共に、衰退森林の質的量的変化について、現地調査や室内実験、モデル解析を合わせて評価する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:基礎科学研究
全体計画
オゾンおよび酸性霧の測定とその挙動解析(2010〜2012)。衰退が認められる森林の質的量的影響の評価(2010〜2012)。長距離輸送大気汚染物質に起因する森林影響の評価(2011〜2012)
今年度の研究概要
オゾンおよび酸性霧の測定とその挙動解析に関しては、弟子屈町の協力を得て、オゾン自動測定装置による連続測定データの解析を行う。また、改良した自動霧採取装置を運用し、酸性霧試料の捕集分析および解析を行う。また、気象データなどの収集・整理を行う。特に、森林衰退要因の可能性も考えられる現地の土壌水分計測を実施する。衰退が認められる森林の質的量的影響の評価に関しては、弟子屈町や北海道大学の協力を得て、ダケカンバなど樹木のフェノロジー観測を行うと共に、樹木衰退度評価、植物活性測定などを行う。また、現地のダケカンバ苗木を購入・育成後、オゾンや酸性霧の影響評価実験を実施する。
外部との連携
共同研究機関:北海道立総合研究機構環境科学研究センター(野口泉、山口高志、酒井茂克)
研究協力機関:弟子屈町(渡邊忠)・北海道大学農学研究院(小池孝良)
備考
当課題は重点研究プログラム「東アジア広域環境研究プログラム」(4)-1.にも関連
共同研究機関:北海道立総合研究機構環境科学研究センター(野口泉、山口高志)
研究協力機関:弟子屈町(川井田東吾、若松歩)、北海道大学農学研究院(小池孝良)
- 関連する研究課題
- 23004 : 観測とモデルの統合によるマルチスケール大気汚染の解明と評価
- 0 : 地域環境研究分野における研究課題
課題代表者
清水 英幸
担当者
-
伊藤 祥子