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アジアGEO Gridイニシアチブ(平成 24年度)
Asia GEO Grid Initiative

予算区分
CB 文科-振興調整
研究課題コード
1012CB001
開始/終了年度
2010~2012年
キーワード(日本語)
アジアフラックス,ジオグリッド,データ統合
キーワード(英語)
AsiaFlux, Geo Grid, Data Integration

研究概要

本事業は、アジア地域におけるデータ共有の強化を目指し、地上観測や衛星観測など、アジア諸国が保有する多種の観測データを集約、統一的プロトコルで処理、統合し、これを利用して新たな付加価値を持った情報を生み出すための情報処理基盤を確立する事を目的とする。我が国がリーダーシップを発揮して、観測研究を行う各分野と情報技術との分野融合を図ると共に、国別の観測的研究のコミュニティを、GEO Gridによりデータ集積・共有・利用ネットワークを介した分野・地域横断的なものとする。これにより、環境問題などのアジア地域に共通の問題に対し、アジア諸国の研究者や政策決定者が長期にわたるデータ取得を維持し総合的なデータ利用に共同で取り組む土台を確立し、問題の解決を促進する事を目指す。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

GEO Gridで共有するフラックス観測モデルサイトのデータを準リアルタイムで収集し共通の方法で解析処理する技術を確立するため、以下の3項目に基づいて事業を実施する。
(1)観測システムおよびデータ処理システムの仕様構築:GEO Gridでデータを共有する国内外のフラックス観測サイトと情報交換を行い、本事業に必要となる観測システムとデータ処理システムの仕様、およびそのシステムを開発する方法を策定する。
(2)富士北麓モデルサイト構築:富士北麓をモデルサイトとし、CO2収支を渦相関法で算出するために必要なデータを自動的に収集し、GEO Gridで処理可能な形式に変換するためのシステムを構築する。
(3)AsiaFluxネットワークに基づき、本課題で確立した技術をアジア諸国へ技術展開する。

今年度の研究概要

(1)観測システムおよびデータ処理システムの仕様確定:GEO Gridでデータを共有するための観測システムとデータ処理システムの仕様、および、より広範囲な観測サイトに適用可能なシステムの最適化手法を確定する。
(2)富士北麓モデルサイト長期運用開始:モデルサイトとして定めた富士北麓における観測システムの長期運用試験として、CO2収支を渦相関法で算出するために必要な一般気象とCO2濃度等の大気データ、ならびに衛星観測との直接比較を可能にする分光放射等のデータをリアルタイムで集約し、GEO Gridへ適用可能な形式に変換する一連の情報処理を長期的に(年間を通して)実践する。
(3)AsiaFluxネットワークに基づくベトナムへの展開:アジアの中で地球観測データの流通およびフラックス観測網の確立が遅れているベトナムに対し、地球観測の情報基盤整備とフラックス観測網の整備を促進するため、ベトナムの環境研究をリードする機関である科学技術庁(Vietnam Academy of Science, VAST)を訪問し、地球観測データの収集状況について情報収集を行うと同時に、本事業が開発した技術を普及する。

外部との連携

研究課題代表者:田中 良夫(産業総合研究所情報技術研究部門)

課題代表者

三枝 信子

  • 地球システム領域
  • 領域長
  • 博士(理学)
  • 理学 ,地学,生物学
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担当者

  • portrait
    高橋 善幸地球システム領域
  • 高橋 厚裕
  • 田中 佐和子