- 予算区分
- NA 寄付
- 研究課題コード
- 1113NA001
- 開始/終了年度
- 2011~2013年
- キーワード(日本語)
- パルマ藻,珪藻,生活史
- キーワード(英語)
- palmalean, diatom, life cycle
研究概要
珪藻は海洋の炭素循環に重要な一次生産者であるが、その起源・繁栄機構は不明な点が多い。珪藻同様にシリカの殻をもち、珪藻と共通祖先から進化したパルマ藻と珪藻について、生活史、生態、生理、ゲノミクス、生物地球化学的解析等の総合的な比較解析を行うことで、珪藻の出現から現在の繁栄にいたる進化過程について解明する。国立環境研究所担当者は、パルマ藻の生活史の解明を担当する。
研究の性格
- 主たるもの:基礎科学研究
- 従たるもの:技術開発・評価
全体計画
パルマ藻を様々な温度環境・光環境・栄養環境下で培養し、フローサイトメトリー(FCM)の計測により細胞内のDNA含量と細胞サイズと違いをモニタリングすることにより、パルマ藻の生活史のステージの変化を検出する。検出された各ステージをセルソーターにより分離し形態をで電子顕微鏡により観察し、パルマ藻の生活史の各ステージを特定する。得られた結果と既に明らかとなっている珪藻の生活史を比較し珪藻とパルマ藻の生態学的特性の共通点と相違点を明らかにする。これによりパルマ藻と珪藻の生活史の進化を推定する
今年度の研究概要
珪酸殻の染色等の生体染色法を用いてFCMによる識別と細胞分取条件を検討する。またパルマ藻における珪酸殻細胞ステージと遊泳細胞ステージの移行条件を 検討するために、世代交代の誘導に有効と考えられる複数培養条件下(温度変化、異なる培地組成等)での細胞の挙動を観察する。
外部との連携
独立行政法人水産総合研究センター 東北区水産研究所の桑田晃主任研究員が研究代表者、他に福井県立大学・海洋生物資源学部、独立行政法人水産総合研究センター・中央水産研究所、東京大学大学院・総合文化研究科、北海道大学大学院・理学研究院が研究分担者として加わる。
- 関連する研究課題
- 0 : 生物・生態系環境研究分野における研究課題
課題代表者
河地 正伸
- 生物多様性領域
生物多様性資源保全研究推進室 - シニア研究員
- 博士(理学)
- 生物学