- 研究課題コード
- 1115AP080
- 開始/終了年度
- 2011~2015年
- キーワード(日本語)
- 絶滅危惧種
- キーワード(英語)
- Threatened species
研究概要
環境省版レッドリストが指定する絶滅危惧種の保護増殖や生物学的研究の基盤として、絶滅危惧種の細胞や臓器サンプル等の生物資源を検疫終了後に長期凍結保存する。特に「種の保存法」によって保護増殖事業計画が策定されている種について優先的に試料の収集・凍結保存を行う。同時に保存している生物資源を利用して遺伝的多様性評価および将来活用技術に関する基礎研究を行う。また、環境省版レッドリスト掲載種は日本国外に分布している場合もあることから(例:トキ、コウノトリ、カンムリワシ、ジュゴン、トド等)国外の生息地域と連携した絶滅危惧種の生物資源採取・凍結保存を試みる。
今年度の研究概要
(1)平成24年度は少なくとも100個体からの試料凍結保存を目指す。種の保存法により保護増殖事業計画が策定されている絶滅危惧鳥類14種および絶滅危惧哺乳類4種より重点的に試料収集を行う(その中でも特に試料収集を実施していないアホウドリ、イヌワシ、オオトラツグミ、エトピリカおよびイリオモテヤマネコについて試料体制を構築する)。
(2)試料の分散保存を開始する(平成24年度は、やんばる野生生物保護センターにおいて沖縄関連試料の凍結保存を開始する)。
(3)凍結保存試料を活用した研究の一環として、ヤンバルクイナの全ゲノム解析に取り組み2000遺伝子について塩基配列を決定する。絶滅危惧種5種(オオタカ、ハヤブサ、ハイタカ、タンチョウ、ヤンバルクイナ)について、Mx遺伝子発現を定量しH5N1の病原性を予測する。
外部との連携
環境省・生物多様性センター
課題代表者
大沼 学
- 生物多様性領域
生物多様性資源保全研究推進室 - 室長(研究)
- 博士(獣医学)
- 獣医学,生物学