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フナ類の遺伝的個体群構造の解明と放流の遺伝的影響の評価(平成 22年度)
A spatio-temporal genetic analysis of Japanese Crucian carp (Carassius) populations subject to stocking and population declines

予算区分
AE 経常
研究課題コード
1011AE002
開始/終了年度
2010~2011年
キーワード(日本語)
フナ,遺伝子多様性,地域個体群,放流,遺伝的モニタリング,湖沼,ミトコンドリアDNA,ナマズ
キーワード(英語)
Crucian carp, genetic diversity, local populations, stocking, genetic monitoring, lakes, mtDNA, catfish

研究概要

湖沼、河川では、国内外の魚類が意図的、非意図的に放流されており、それにともなう生態的、遺伝的な影響が懸念されている。本研究では、代表的な水産有用魚であるフナ類に注目し、種苗放流の実態やそれに伴う遺伝的な影響を明らかにすることを目的とする。特に、遺伝子撹乱がどの程度おこっているか、過去の遺伝子サンプルと比較して遺伝的多様性がどのように変化しているか、地域個体群がどの程度残存しているかについて明らかにする。

研究の性格

  • 主たるもの:応用科学研究
  • 従たるもの:モニタリング・研究基盤整備

全体計画

現在開発されている生物多様性の指標の多くは、生物の個体数や量の指標に基づいており、遺伝的多様性の評価は不十分である。本研究では、遺伝的多様性の広域モニタリングを提案することを目標とし、指標種の検討や遺伝的な個体群構造に関する基礎的なデータを収集する。指標種として、水田、河川、湖を移動する水産有用魚種フナ類とナマズに注目する。

今年度の研究概要

フナの地域個体群が存在する可能性が高く、過去の遺伝子サンプルが豊富で比較可能な三方湖流域、霞ヶ浦流域を対象として、サンプル採集を行う。ミトコンドリアDNA解析を行い、遺伝的構造の把握と遺伝的多様性のトレンド評価を行う。また、遺伝的モニタリングの指標種としてナマズ類もあわせて検討するため、予備的なサンプルの収集を開始する。

備考

東京大学大気海洋研究所との共同研究の一部

関連する研究課題
  • 0 : その他の研究活動

課題代表者

松崎 慎一郎

  • 生物多様性領域
    生態系機能評価研究室
  • 室長(研究)
  • 博士(農学)
  • 生物学,農学,水産学
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