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侵入生物データベースの管理(平成 22年度)
The management of Invasive Alien Species data base in NIES

予算区分
AK リスクセンター
研究課題コード
0610AK550
開始/終了年度
2006~2010年
キーワード(日本語)
侵入生物,外来生物
キーワード(英語)
INVASIVE ALIEN SPECIES, alien species

研究概要

国立環境研究所侵入生物研究チームは地球環境研究総合推進費2002年度開始課題「侵入種による生物多様性影響機構に関する研究」(総額180,000千円、課題代表:五箇公一)の一環として、侵入種の生態学的特性を網羅した国内初の電子版データベースを構築し、2004年春より国立環境研HPにて一般に公開を開始した。写真や分布地図(県)なども表示された本データベースは大学などの研究機関のみならず、地方自治体やマスコミなどにも多く利用されている。生物多様性情報の国際的データベース化が進められる中,侵入生物に係るデータベースの国際的プラットホームの構築が求められており,本侵入生物データベースの機能拡張により,国際的な情報拠点を目指す.

研究の性格

  • 主たるもの:モニタリング・研究基盤整備
  • 従たるもの:行政支援調査・研究

全体計画

1)生態学会外来種問題検討作業部会参画研究機関、各地方自治体、NGO団体など侵入種対策を実施している機関・団体の間のネットワーク構築を行い、各地域における侵入種の生息環境状況、個体群動態、生態系影響(被害)、駆除事業の実態などの情報の集約化を目指す。
(参画研究機関)東京大学、京都大学、北海道大学、九州大学、琉球大学、神戸大学、富山大学、東北大学、鹿児島大学、東京都立大学、大阪府立大学、東邦大学、近畿大学、奈良女子大学、やんばる野生生物保護センター、奄美野生生物保護センター、小笠原亜熱帯農業研究センター、森林総合研究所、農業技術環境研究所、自然環境研究センター、WWFジャパン、神奈川県立博物館、北海道立旭川高等看護学院

2)得られた情報をもとに既存の国立環境研究所侵入生物データベースの拡張を行う。

3)特に侵入種の分布域情報について、緯度、経度、標高、植生、侵入年などの地理的情報をデータベース化し、GISデータに基づく分布域予測アルゴリズム(中核プロにおける課題)を適用して、各種の分布域予測マップを作成し、体系的に取りまとめた侵入生物分布域予測データベースをつくる。

4)データベースの普及啓発活動を行う。

今年度の研究概要

 入力ずみの分類群について,新知見の入力を含めた記述内容の更新・再整理を引き続き行う.未入力の分類群については,多数の侵入生物を含みながら現在掲載情報の少ない分類群(ダニ類,甲殻類,貝類,寄生生物など)に重点を置いて情報を拡充し,日本の侵入生物の全体像を反映させる.また,高い関心を集めており,知見の蓄積しているガエルツボカビ等の侵入生物についての詳細情報を拡充し,最新情報の普及に努める.また,当DB以外の外来生物関連の情報源を収集して有益なものをリストし,国内のあらゆる外来生物情報をたどれるポータルとしての役割を,当DBに持たせる.
 これまでに作成した統一データフォーマットに基づき,データ検索機能を付与する.現在,環境情報センターと相談のうえ,作成を進めている.また,分布・侵入経路・影響などの情報を再整理したうえで,新たな侵入や生態影響に関するリスク予測を試みる.

課題代表者

五箇 公一

  • 生物多様性領域
    生態リスク評価・対策研究室
  • 室長(研究)
  • 農学博士
  • 生物学,農学,化学
portrait

担当者

  • 岡本 卓