ユーザー別ナビ |
  • 一般の方
  • 研究関係者の方
  • 環境問題に関心のある方

クリーン開発メカニズム適用のためのパームオイル廃液(POME)の高効率の新規メタン発酵
プロセスの創成「プロセスの安定化・効率化のための微生物群のコミュニティ解析・コントロール技術に関する研究」(平成 22年度)
Innovation of High Rate Methane Fermentation Process of Palm Oil Mill Effluent (POME) for Clean Development Mechanism Application [Studies on community analysis and control technology of microbial consortia for stabilization and efficiency-improvement in the treatment process]

予算区分
BD 環境-環境技術
研究課題コード
0810BD003
開始/終了年度
2008~2010年
キーワード(日本語)
クリーン開発メカニズム,パームオイル廃液,メタン発酵
キーワード(英語)
Clean Development Mechanism, Palm Oil Mill Effluent, Methane Fermentation

研究概要

 本研究では、アジア地域の開発途上国におけるパームオイル廃液(POME)の不適切処理に伴う温室効果ガスの発生抑制(パームオイル工場でのCDM事業展開)を目指し、POMEの高効率処理を達成しうるメタン発酵技術の開発を行う。パームオイル廃液(POME)は高有機物濃度(COD濃度70-80g/L)であり、脂質由来のCOD成分が1/3以上を占める難分解性廃液である。
 本研究では、主に脂質(高級脂肪酸)の嫌気条件下における分解機構や分解に関わる微生物群集構造の解析により、パームオイル廃液(POME)のメタン発酵処理の安定化・効率化に関わる基礎知見を収集することを目的として行う。

研究の性格

  • 主たるもの:技術開発・評価
  • 従たるもの:基礎科学研究

全体計画

平成20年度
現地(マレーシア)におけるパームオイル廃液の排出状況や処理状況について把握を行う。またパームオイル廃液の有機物組成(脂質、タンパク質、炭水化物等の含有量測定)の解析や、廃液の嫌気分解特性の把握を行う。さらに、パームオイル廃液処理池汚泥等の微生物群集構造解析を行う。

平成21年度
パームオイル廃液や脂質(高級脂肪酸)を用いた嫌気集積培養を行い、高級脂肪酸の分解特性の把握を行う。集積培養体の微生物群集構造解析を行い、高級脂肪酸等の分解に関わる細菌群の特定を行う。

平成22年度
パームオイル廃液の連続処理リアクター(現地に設置)汚泥の微生物群集構造の解析や、主要細菌群(メタン生成細菌、高級脂肪酸分解細菌)の活性評価等を行う。パームオイル廃液の安定的かつ効率的な運転のための装置の設計や運転に関する指針を取りまとめる。

今年度の研究概要

パームオイル廃液や高級脂肪酸を基質とした集積培養を継続して行う。また集積培養体やパームオイル廃液の実証処理システム(マレーシアに設置)保持汚泥の詳細な微生物群集構造解析や活性評価を行い、安定的な廃液処理のための運転方法に関する指針を取りまとめる。

備考

東北大学からの再委託研究(研究代表者:原田秀樹 教授)、共同研究機関 長岡技術科学大学、独立行政法人産業技術総合研究所、SIRIM(マレーシア)

関連する研究課題
  • 0 : 領域プロジェクト

課題代表者

珠坪 一晃

  • 地域環境保全領域
  • 副領域長
  • 博士(工学) エネルギー・環境工学
  • 工学,土木工学,生物学
portrait

担当者