- 予算区分
- BE 環境-循環型社会
- 研究課題コード
- 0910BE001
- 開始/終了年度
- 2009~2010年
- キーワード(日本語)
- 水銀,長期保管,環境排出,熱力学計算
- キーワード(英語)
- mercury, terminal storage, emission, thermodynamic calculation
研究概要
水銀は,廃棄物処理過程を通して濃縮,回収されているが,国際的な使用低減政策の流れのもとで回収後の利用が困難となりつつある。このため,近い将来,回収水銀の隔離長期保管が必要になることが想定される。本研究では,回収水銀の長期管理方策に向けた基礎情報とするため,余剰回収水銀の長期保管を想定し,物性データや熱力学的考察に基づいて,保管環境下における環境排出ポテンシャルの推定,保管容器との反応性評価等を行い,これらの視点から長期保管に適用可能な形態の候補を提示する。
研究の性格
- 主たるもの:応用科学研究
- 従たるもの:行政支援調査・研究
全体計画
2009年度:様々な水銀合金,化合物(硫化物,酸化物)について,その安定性,反応性等の評価を行うため,各種物性データや熱力学データ等の収集,整備を行う。収集したデータに基づき,物性・熱力学的視点から長期保管形態の候補になり得る合金,化合物をスクリーニングする。2010年度:熱力学平衡計算による各種の保管条件下における大気・水系への水銀排出ポテンシャルの推定,保管容器との反応性の評価を行う。以上の検討に基づき,物性・熱力学的視点から,回収水銀の長期保管に適した保管形態の評価を行う。
今年度の研究概要
5種の化合物・合金について,熱力学平衡計算を用い,保管条件を変えた場合の水銀大気排出ポテンシャルの推定を行う。また,他の水銀合金,化合物について,溶体・固溶体の熱力学データベースの作成を進め,同様に水銀大気排出ポテンシャルの推定を行う。
備考
研究代表者:高岡昌輝(京都大学)
共同研究者:高橋史武(九州大学)、水谷聡(大阪市立大学)、浅利美鈴(京都大学)、三浦博(野村興産株式会社)
課題代表者
小口 正弘
- 資源循環領域
資源循環社会システム研究室 - 主幹研究員
- 博士 (工学)
- 工学,システム工学,化学